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病気禁忌Top狭心症・心筋梗塞 |  薬効別List

9- 10. 狭心症・心筋梗塞における禁忌薬 -11

狭心発作は、いわゆる心臓発作の一つです。心筋に血液を送る血管が動脈硬化で狭くなっていたり、血管がけいれん収縮し 血流が不十分になると、胸が締めつけられるように痛みます。動脈硬化によるものは、運動などでドキドキしたときに起こるので「労作狭心症」と呼ばれます。一方、血管がけいれん収縮するタイプは、運動とは関係なく夜間など安静時にも発現します。こちらは「安静狭心症(異型狭心症)」です。さらに、血管が完全に塞ぎ血流が止まってしまうと、その先の心筋は深刻なダメージを受け、ついには心筋梗塞に至ります。

そのような虚血性心疾患(冠動脈疾患)があるとき、使用できない薬があります。第一の例は、心拍数を増加させ心臓に負荷をかける薬です。血管拡張性降圧薬のアプレゾリンは、反射的に交感神経を亢進させ 心拍数を増加させるので、虚血性心疾患のある人は使用できません。同様の理由で、短時間作用型のアダラートカプセルも急性心筋梗塞には禁忌です。心拍数を増やすものには、ほかにも 抗コリン薬や三環系抗うつ薬、気管支拡張薬、甲状腺ホルモン薬、抗血小板薬のプレタールなど注意を要する薬がいろいろとあります。

第二の例として、血管収縮作用のある薬があげられます。たとえば、片頭痛の治療に用いるカフェルゴットやイミグラン、口腔乾燥症状改善薬のサリグレンやエボザックなどです。これらは、もともと狭くなっている血管の通り道を さらに細くし、心筋への血流を減少させ症状を悪化させるおそれがあります。そのため、虚血性心疾患のある人には慎重に対処する必要があり、場合によっては処方を避けなければなりません。

最後に、前項の血栓・塞栓症ともだぶりますが、血液凝固能を高めるホルモン系の医薬品についても触れておきましょう。心筋梗塞は血栓性疾患でもありますから、血液凝固能の亢進は好ましくないのです。実際、ホルモン補充療法を検証する大規模臨床試験においても、それを裏付ける結果がでています。女性の更年期障害に有効な反面、狭心症や心筋梗塞の発症リスクを高めるというネガティブな結果です。老化予防を目的とするなど 安易なホルモン補充療法は、やめたほうがよいでしょう。


<主な医薬品>
分類 薬品 成分 禁忌 備考
抗炎症・解熱鎮痛薬
(COX-2高選択的阻害薬)
セレコックス セレコキシブ 冠動脈バイパス再建術の周術期 心筋梗塞、脳卒中の発現











抗うつ薬
(三環系)
トリプタノール アミトリプチリン 心筋梗塞の回復初期 抗コリン作用(心拍数増加)
アナフラニール クロミプラミン 心筋梗塞の回復初期
アモキサン アモキサピン 心筋梗塞の回復初期
抗うつ薬
(四環系)
ノリトレン ノルトリプチリン 心筋梗塞の回復初期 抗コリン作用(心拍数増加)
※テトラミド、テシプールは慎重投与
プロチアデン ドスレピン 心筋梗塞の回復初期
ルジオミール マプロチリン 心筋梗塞の回復初期
その他 ストラテラ アトモキセチン 重篤な心血管障害 症状悪化(血圧・心拍数上昇)
リーマス リチウム 重篤な心疾患 症状悪化
ベタナミン ペモリン 狭心症 抗コリン作用
リタリン、コンサータ メチルフェニデート 狭心症 交感神経刺激(心拍数増加)
サノレックス マジンドール 重症の心障害 交感神経刺激





降圧薬
(血管拡張薬)
アプレゾリン ヒドララジン 虚血性心疾患 交感神経亢進
降圧薬
(Ca拮抗薬)
アダラート(短時間型) ニフェジピン 急性心筋梗塞 ※持続型製剤は規制外
降圧薬・抗不整脈薬
(β遮断薬)
インデラル プロプラノロール 異型狭心症 症状悪化
※テノーミン、その他一部は慎重投与
カルビスケン ピンドロール 異型狭心症
抗不整脈薬
(クラス1c)
タンボコール フレカイニド 心筋梗塞後の無症候性心室性期外収縮 死亡率増加(CAST)
※サンリズムは、その他の注意で言及
片頭痛治療薬
(麦角アルカロイド)
カフェルゴット エルゴタミン・カフェイン 狭心症 血管収縮
ジヒデルゴット ジヒドロエルゴタミン 狭心症
片頭痛治療薬
(トリプタン系)
イミグラン スマトリプタン 心筋梗塞、虚血性心疾患等 血管収縮
ゾーミッグ ゾルミトリプタン 心筋梗塞、虚血性心疾患等
マクサルト リザトリプタン 心筋梗塞、虚血性心疾患等
レルパックス エレトリプタン 心筋梗塞、虚血性心疾患等
アマージ ナラトリプタン 心筋梗塞、虚血性心疾患等
自律神経薬
(コリン作動性薬)
ベサコリン ベタネコール 冠動脈閉塞 血管収縮
サラジェン ピロカルピン 重篤な虚血性心疾患
サリグレン
エボザック
セビメリン 重篤な虚血性心疾患
抗めまい薬 イソメニール イソプロテレノール 重症の冠動脈疾患 交感神経刺激
気管支拡張薬
(β刺激薬)
イソパール・P イソプレナリン、他 重症の冠動脈疾患 ※アロテックは慎重投与
※他のβ刺激薬は心疾患として慎重投与
鎮けい薬
(抗コリン薬)
ロートエキス ロートエキス 重篤な心疾患 抗コリン作用
ブスコパン ブチルスコポラミン 重篤な心疾患
トランコロン メペンゾラート 重篤な心疾患
チアトン チキジウム 重篤な心疾患
コランチル ジサイクロミン、他 重篤な心疾患
メサフィリン プロパンテリン、他 重篤な心疾患
下剤 ビジクリア リン酸二水素ナトリウム一水和物・無水リン酸水素二ナトリウム 不安定狭心症 症状悪化
甲状腺ホルモン薬 チラーヂン レボチロキシン 新鮮な心筋梗塞 心負荷増大
女性ホルモン薬 エストラダーム エストラジオール 冠動脈性心疾患 症状悪化(血液凝固能の亢進)
ジュリナ錠 冠動脈性心疾患
プレマリン 結合型エストロゲン 冠動脈性心疾患
エストリール エストリオール 冠動脈性心疾患
プロベラ、ヒスロン メドロキシプロゲステロン 心筋梗塞
経口避妊薬 LNG・EE、NET・EE 冠動脈疾患
子宮内膜症治療薬
月経困難症治療薬
(女性ホルモン薬)
ルナベル ノルエチステロン・エチニルエストラジオール 冠動脈疾患 症状悪化(血液凝固能の亢進)
ヤーズ ドロスピレノン・エチニルエストラジオール 冠動脈疾患
ボンゾール ダナゾール 重篤な心疾患 浮腫の発現
禁煙補助薬 ニコチネルTTS ニコチン 不安定狭心症、急性期の心筋梗塞 血管収縮
子宮用薬 メテルギン
メテナリン
メチルエルゴメトリン 重篤な虚血性心疾患 血管収縮
ウテメリン リトドリン 重篤な心疾患 交感神経刺激
蓄尿・排尿障害治療薬
(抗コリン薬)
バップフォー プロピベリン 重篤な心疾患 症状悪化
ポラキス オキシブチニン 重篤な心疾患
ベシケア ソリフェナシン 重篤な心疾患
デトルシトール トルテロジン 重篤な心疾患
ウリトス
ステーブラ
イミダフェナシン 重篤な心疾患
(β3刺激薬) ベタニス ミラベグロン 重篤な心疾患 症状悪化
勃起不全治療薬 バイアグラ シルデナフィル 心筋梗塞(6ヵ月以内) 心血管系への悪影響
レビトラ バルデナフィル 心筋梗塞(6ヵ月以内)
シアリス タダラフィル 心筋梗塞(3ヵ月以内)
糖尿病治療薬 グリコラン(旧:メルビン)
メトグルコ
メトホルミン 心筋梗塞 乳酸アシドーシス
メタクト ピオグリタゾン・メトホルミン 心筋梗塞 乳酸アシドーシス
抗ウイルス薬 レベトール リバビリン 心筋梗塞 貧血、症状悪化
抗がん薬 エストラサイト エストラムスチン 重篤な冠血管疾患 血液凝固能の亢進
ブレオS軟膏 ブレオマイシン 重篤な心疾患 肺症状の発現




< “狭心症・心筋梗塞”に関する禁忌項目がある医薬品リスト >

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抗てんかん剤 解熱鎮痛消炎剤 神経系用剤(含む別用途) 他の中枢神経系用薬 骨格筋弛緩剤 自律神経剤 鎮けい剤 鎮暈剤 不整脈用剤 降圧剤 血管収縮剤 血管拡張剤 気管支拡張剤・他 消化性潰瘍用剤 健胃消化剤 下剤、浣腸剤 他の消化器官用薬 甲状腺、副甲状腺ホルモン 卵胞ホルモン、黄体ホルモン 混合ホルモン 他のホルモン(抗ホルモン含む) 子宮収縮剤 経口避妊剤 他の泌尿生殖器官、肛門用薬 外皮用殺菌消毒剤 習慣性中毒用剤 糖尿病用剤 アルキル化剤 抗腫瘍性抗生物質 抗ウイルス剤 他の治療を主目的としない医薬品

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