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Top Menue 胃腸の薬x17 便秘薬(増量性)

塩類下剤
酸化マグネシウムマグラックスマグミットマグコロール

酸化マグネシウムは、通称「カマ」とか「カマグ」と呼ばれる昔ながらの定番の塩類下剤です。水分を引き寄せ便を軟化増大させ、その間接的刺激で腸の運動が活発になり便通がつきます。粉薬なので症状に合わせて服用量を微調整することもできます。マグラックスとマグミットは酸化マグネシウムの錠剤で、今でもよく処方されています。塩類下剤は習慣性も少なく、長く飲み続けても効きめが落ちません。多めの水で服用することがポイントです。クエン酸マグネシウム製剤のマグコロールは、大腸検査用の下剤として用いられています。

ポリエチレングリコール製剤
モビコール

マクロゴール4000を主成分とするポリエチレングリコール製剤です。作用機序から、浸透圧性下剤(増量性下剤)に分類されます。腸管内の水分を増やし、便をやわらかくして排便を促します。安全性が高く、刺激性下剤にみられる耐性や習慣性の心配もありません。小児を含め一般的な慢性便秘症に広く用いられるほか、別の病気からくる症候性便秘や薬剤性便秘にも適用可能です。ただし、腫瘍など器質的な通過障害による便秘には向きません。

胆汁酸トランスポーター阻害薬
グーフィス

新しい作用の便秘症治療薬です。大腸に流入する胆汁酸の量を増加させ、胆汁酸による水分分泌と大腸運動促進の2つの作用により排便を促します。消化管内で直接作用し、体内への吸収はわずかです。このため、安全性が高く、全身性の重い副作用は報告されていません。刺激性下剤にみられる耐性や習慣性も低いと考えられます。効果を良くするには、食事の刺激により胆汁酸が放出されるすぐ前、すなわち食前に飲むことが大事です。便秘症に対する新たな治療選択肢として、今後処方される機会が増えることでしょう。

上皮機能変容薬
アミティーザ

アミティーザも旧来の便秘薬とは作用が違う新規便秘薬です。上皮機能変容薬あるいはクロライドチャネルアクチベーターと呼ばれ、小腸での水分分泌を増やすことで便を柔らかくし、便の移動をスムーズにして排便を促します。耐性や習慣性の心配がなく、効き目が落ちることもないようです。また、電解質異常や骨盤内充血をきたすこともなく、大腸黒皮症(メラノーシス)の副作用もないと考えられています。

GC-C受容体作動薬
リンゼス

腸粘膜にあるグアニル酸シクラーゼC(GC-C)受容体を刺激することにより、腸内の水分量を増やしたり、腸の運動を活発にして便通をつけます。さらに、大腸の痛覚過敏を抑制して、腹痛や腹部不快感を改善します。体内には吸収されませんので、安全性が高く、副作用の心配もそれほどありません。長期使用時の減弱もみられず、耐性や習慣性の問題もないようです。慢性便秘症のほか、便秘型の過敏性腸症候群にも適用します。

膨張性下剤・浸潤性下剤
バルコーゼ

便をやわらかく膨張させて、排便を促します。その作用はおだやかで副作用もほとんどなく、お年寄りの便秘にも適しています。ただし、よい効果がでてくるまでに数日かかることもあります。寒天や小麦ふすまなど食物繊維にも同様の効果があります。

糖類下剤
モニラックD-ソルビトール

腸内の水分が増え、便がやわらかくなります。モニラックは子供の便秘に使用するほか、肝性脳症を改善する目的にも使用します。D-ソルビトールは、カリウム抑制薬(樹脂薬)や造影剤(バリウム)による便秘の予防に用いることがあります。


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<メモ>
  • 便秘薬は、酸化マグネシウムに代表される増量性下剤(膨張性下剤)とプルゼニドなどの刺激性下剤(次項)の2つのタイプに大別されます。これらを便秘の原因や症状に応じて使い分けたり、作用増強のために併用したりします。増量性下剤は、便を水分で膨張させ、腸に物理的な刺激が加わることで排便をうながします。生理的な作用に近いので、慣れによる耐性を生じにくいのがメリットです。長期服用も可能で、毎日の排便習慣をつけるのにも向いています。一方、刺激性下剤(次項)は、腸を直接刺激して腸の運動を亢進させます。強力で有効性が高いのですが、長く常用していると耐性を生じ効き目が悪くなるのが欠点です。新薬のグーフィスは、塩類下剤がもつ水分増加作用、刺激性下剤がもつ運動亢進作用の両作用を兼ね備えます。

    
    

 
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