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▼抗ウイルス薬-1 ※タミフル、リレンザ、イナビル インフルエンザウイルスに直接作用する抗ウイルス薬です。ノイラミニダーゼ阻害薬と呼ばれる系統で、ウイルス表面のノイラミニダーゼという酵素の働きを阻害することにより抗ウイルス作用を発揮します。2009年に世界的に流行した豚由来のインフルエンザ(A/H1N1)をふくめ、A型とB型に有効です。治療のポイントは早期使用。できるだけ発病後48時間以内に開始してください。感染初期に使用することでウイルスの増殖がおさえられ、結果として解熱が早まり症状が軽くなるのです。臨床試験でも、早期治療により治癒が1〜2日ほど早くなることが示されています。高齢者、あるいは持病があるなど重症化しやすい人は、流行時に予防的に使用することも可能です。タミフルは飲み薬、リレンザとイナビルは粉の吸入薬です。イナビルは長時間作用型で、1回分の吸入で治療が完結します。 ▼抗ウイルス薬-2 ※ゾフルーザ ゾフルーザは、新しい作用機序をもつ抗インフルエンザウイルス薬です。キャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬と呼ばれ、既存のノイラミニダーゼ阻害薬とは効きかたが違います。既存薬がウイルスの細胞外への拡散を阻止するのに対し、この薬は細胞内での増殖を直接阻害し ウイルス排出をより早期に抑制します。ただ、実際の治療効果は既存薬とそれほど変わりません。一番のメリットは治療の簡便さです。錠剤を1回分飲んで完了できます。一方、今後 課題となりそうなのが耐性ウイルスの出現です。タミフルに比べて出現率が高く、12歳未満の子供で23%、12歳以上で10%と報告されています。なお、予防投与については未承認です。 ▼抗ウイルス薬-3 ※シンメトレル 古くからパーキンソン病の治療に用いられてきたシンメトレルは、新型インフルエンザが心配されるなか、98年にA型インフルエンザに対する効能を追加取得しています。やはり感染初期に用いると効果的で、発熱期間が1〜2日短くなります。ただし、耐性ウイルスが出現しやすく、また副作用が多いうえ、妊娠中は禁止となるため、適応となるケースを十分吟味しなければなりません。最近は新しい抗ウイルス薬に処方が移り、ほとんど使われなくなりました。 ▼漢方薬 ※麻黄湯(マオウトウ)、葛根湯(カッコントウ)、小青竜湯(ショウセイリュウトウ)、麻黄附子細辛湯(マオウブシサイシントウ) これらの漢方薬は麻黄という生薬を含む麻黄剤の部類になります。麻黄剤はインフルエンザの初期で悪寒をともなうときに用いると効果的です。西洋医学的にも免疫系に対する調整作用があるとされ、症状の軽減と早期の治癒が望めます。病院では、それほど証(体質)にこだわらず、基本処方の麻黄湯が処方されることが多いです。もし、頭痛や肩こりがあるのなら葛根湯を、クシャミや鼻水が多ければ小青竜湯でもよいでしょう。麻黄附子細辛湯は、もともと虚弱な人で悪寒の強いときに向く方剤です。 ▼その他 ※解熱鎮痛薬(アセトアミノフェン、カロナール)、ロキソニン、咳止め薬(メジコン、アスベリン、フスコデ)、痰切り薬(ムコダイン、ムコソルバン、他)、外用薬(イソジンガーグル、SPトローチ、他)、抗生物質(フロモックス、メイアクト、クラリス・クラリシッド、他) 対症療法として、カゼ薬や解熱鎮痛薬、咳止め薬、痰切り薬なども処方されます。ただし、アスピリンなど一部の解熱鎮痛薬(NSAIDs)は好ましくありません。とくに乳幼児は避けなければなりません(脳症との因果関係)。インフルエンザの解熱鎮痛にはアセトアミノフェン(カロナール等)が一番安全です。そのほか、細菌による二次感染時やその予防効果を期待して抗生物質が処方されることも多いです。 [PR] 人気の薬系書籍ベスト30 「くすり本NAVI 」
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おくすり110番 |