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成分(一般名) ザナミビル水和物
製品例 リレンザ ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 抗ウイルス剤/ノイラミニダーゼ阻害剤/抗インフルエンザウイルス剤

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概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 インフルエンザウイルスの増殖をおさえるお薬です。インフルエンザの治療または予防に用います。
作用

【働き】

インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる感染症です。高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛などの症状が急激に現れ、ノドの痛み、鼻水、咳といった症状もでてきます。ふつう、3、4日間熱が続いたあと回復に向かいます。治癒後、インフルエンザに対する抵抗力(抗体)ができます。

このお薬は、抗インフルエンザウイルス薬です。インフルエンザウイルスに直接作用し、ウイルスの増殖をおさえます。一般的なA型とB型ウイルスに適応するほか、2009年に流行し当時新型とされたインフルエンザ(A/H1N1)にも有効です。また、タミフル耐性のAソ連型(2008〜2009年)にも効果が期待できます。ただし、C型には効きません。

粉末状の吸入薬になりますので、専用の吸入器(ディスクヘラー)を用いて口から吸い込み、インフルエンザウイルスの増殖部位である気道に作用させます。感染初期に使用することで、症状の軽減と、治るのが1〜2日早くなると期待できます。治療に用いるほか、高齢者や持病のある人に予防薬としても処方可能です。

【薬理】

インフルエンザウイルスの増殖に欠かせないノイラミニダーゼというの酵素の働きを阻害する作用があります。

【臨床試験】
  • 南半球、欧州の試験では、この薬を使っていた人のほうが、プラセボ(にせ薬)を使用していた人よりも治癒が1日程度早くなることが示されました。しかし、症例数の多い北米の試験では、プラセボとの差は認められませんでした。
  • 国内でも、プラセボ(にせ薬)を対照にした二重盲検比較試験(333人)がおこなわれています。症状がよくなった日の平均は4日目で、プラセボを使用していた人と変わりませんでした。熱は、プラセボよりも早く下がる傾向がみられました。
特徴
  • インフルエンザウイルスに直接作用する世界初の薬剤です。吸入薬ですので、全身に及ぼす影響が少なく、副作用の発現も少ないと考えられます。ただ、各臨床試験により、効果にバラツキがみられるようです。正しくきちんと吸入しないと、よく効きません。
  • 国内では他の飲み薬(タミフル)の処方が多く、それほど普及していません。(2009年1月追伸:Aソ連型が無効なタミフルにかわり、リレンザの処方が例年になく増えているのですが、吸入が上手にできない小さい子供に使いにくいのが難点です・・)
  • 鳥インフルエンザに由来する新型インフルエンザに対する効果が見込まれ、その対策として各国で備蓄が行なわれています。また、2009年に世界的に流行し、当時新型とされた豚由来インフルエンザ(A/H1N1)にも有効とされ、重症例およびハイリスク感染者への処方が推奨されました(WHO)。
注意
【診察で】
  • 喘息など呼吸器に病気のある人は医師に伝えておきましょう。
  • 正しい使用方法の説明を受けてください。

【注意する人】
  • 牛乳や乳製品にアレルギーのある人は、アレルギー症状(アナフィラキシー)の発現に注意が必要です。吸入する粉末のなかに乳蛋白が含まれるためです。
  • 気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患など呼吸器に病気のある人は、慎重に使用する必要があります。発作の引き金になったり、病状が悪化するおそれがあるためです。気管支拡張薬など喘息用の吸入薬を併用する場合は、喘息用の吸入薬を先に使用するとよいでしょう。

【使用にあたり】
  • 説明書をよく読み、正しく使用するようにしてください。きちんと吸入しないと、効果がでません。
  • 吸湿性が高いので、ブリスターは吸入の直前に穴をあけてください。
  • 大事なのは早期治療。薬をもらったら、すぐに吸入してください。症状発現から48時間経過後に使用したケースにおいて、有効性を裏付けるデータは得られていません。
  • インフルエンザが重症化しやすいハイリスクの人、たとえば呼吸器や心臓に病気のある人、糖尿病や腎臓病の人、また高齢の人などに対して予防薬として用いることがあります。予防目的での処方は、家族や施設の共同生活者などにインフルエンザ感染者がでた場合などです。感染者に接触後1.5日以内に開始します。
  • 因果関係ははっきりしていませんが、この薬の使用後に異常行動などの精神神経症状が報告されています。万が一の事故を防止するため、服用後の様子をご家族など周囲の方に注意をはらってもらうとよいでしょう。とくに子供や未成年者に用いる場合、保護者は 治療中 一人にさせないように配慮してください。少なくとも2日間は注意深く見守りましょう。

【妊娠・授乳】

動物実験で特段の催奇形性作用は認められていません。また、人での催奇形にかかわる報告も今のところないようです。はっきりしたことは分かっていませんが、危険性は低いと考えられています。そのため、治療上の有益性が高いと判断されるのなら、妊娠中でも使用可能です。

なお、アメリカ(CDC)では、2009年流行のインフルエンザウイルス(A/H1N1)に感染した妊婦に対し 発症から48時間以内に治療を開始することとし、また感染者と接触した妊婦に対しては10日間の予防的投薬を勧めています。妊娠中にインフルエンザにかかった場合、普段よりも重症化するおそれがあり、またおなかの赤ちゃんにもよくないためです。

【備考】
  • 対症療法的に、カゼ薬、解熱鎮痛薬、咳止め、痰きり薬なども処方されます。ただし、アスピリンやボルタレン、ポンタールなど強い解熱鎮痛薬は、子供のインフルエンザには原則禁止です(脳症との因果関係)。そのほか、肺炎など細菌による二次感染時やその予防に抗生物質も処方されます。
  • 「予防にまさる治療はない」といわれるのがインフルエンザ。やはりワクチンの予防接種が基本です。とくにお年寄りや、持病で体の弱っている人は重症化しやすいので、冬のシーズンに入る前にかかりつけの医師と相談されるとよいでしょう。
  • インフルエンザが流行してきたら、お年寄りや体の弱い人は、できるだけ人混みは避けたほうがよいでしょう。外出時のマスク、帰宅時のうがいや手洗いも忘れずに。
  • ふだん健康な若い人は、重症化することなく自然に治るものです(2009年流行のインフルエンザにおいては、ごく一部重症例が報告されています)。抗ウイルス薬の必要性が高いのはハイリスク感染者および一部の重症例であり、大半の軽症例では投与することなく治癒がみこまれます。必ずしも薬を必要としません。休養と睡眠、そして十分な水分と栄養をとることが大切です。
効能 A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療及びその予防
用法

【治療】

通常、成人及び小児には、ザナミビルとして1回10mg(5mgブリスターを2ブリスター)を、1日2回、5日間、専用の吸入器を用いて吸入する。

【予防】

通常、成人及び小児には、ザナミビルとして1回10mg(5mgブリスターを2ブリスター)を、1日1回、10日間、専用の吸入器を用いて吸入する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 副作用はほとんどありません。喘息のある人や乳製品にアレルギーのある人は、発作の誘発やアレルギー症状の発現に念のため注意してください。万一、吸入後すぐ、ゼーゼー・ヒューヒューと息苦しくなったり、じん麻疹ができるなどいつもと違う症状があらわれたら、使用をやめて受診してください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • ショック、アナフィラキシー..気持ちが悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
  • 喘息発作の誘発..咳き込む、ゼーゼー・ヒューヒュー息をする、息苦しい。
  • 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。

【その他】
  • 発疹、じん麻疹
  • 声がれ

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おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。