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妊娠とくすり Top4.おもな薬の危険度 Sub /子宮内膜症治療薬・・


月経困難症・子宮内膜症治療薬、排卵誘発薬、切迫流・早産治療薬
区分 一般名 製 品 例 添付文書 米FDA オ4版 虎 '92
月経困難症治療薬
子宮内膜症治療薬
ノルエチステロン・エチニルエストラジオール ルナベル 禁忌・重 X B3  
ドロスピレノン・エチニルエストラジオール ヤーズ 禁忌・重 X    
ブセレリン スプレキュア 禁忌・重・避      
ナファレリン ナサニール 禁忌・重・避 X D  
ダナゾール ボンゾール 禁忌・避 X D 4
ゴセレリン(注射) ゾラデックス 禁忌・避 X D  
排卵誘発薬 クロミフェン クロミッド 禁忌・重 X B3 3
切迫流・早産治療薬 塩酸リトドリン ウテメリン 禁忌(16週未満)・重      
塩酸イソクスプリン ズファジラン 禁忌(12週未満)*1      
塩酸ピペリドレート ダクチル -      
子宮収縮止血薬 マレイン酸メチルエルゴメトリン メテルギン 禁忌      
<添付文書> 添付文書の記載要領と解釈について
禁忌 〜投与しないこと(妊婦禁忌)
〜投与しないことが望ま しい
〜治療上の有益性が危険を上回ると判断される場合にのみ投与すること
妊娠にかかわる「重要な基本的注意」あり
妊娠にかかわる「警告」あり
処方にさいしての事前の避妊指示(事後の対応ではありません)
処方にさいしての男性の避妊指示
<米FDA> FDA薬剤胎児危険度分類基準
<オ4版> オーストラリア基準 第4次改訂版(妊娠中の投薬とそのリスク, 医薬品・治療研究会より)
<虎 '92> 虎ノ門病院の基準(実践 妊娠と薬'92より)
・・・・・・・・
<註釈> [*1] 禁忌の項なし


【備考】

●子宮内膜症治療薬による治療期間中は、生理がほぼ止まります。ただし、100%排卵が抑えられるわけではありません。おなかの赤ちゃんに悪い影響をおよぼすおそれがありますので、治療中はコンドームなどピル以外の方法で避妊するようにします。

●排卵誘発薬のクロミフェンの催奇形性の心配はそれほどないと考えられています。仮にあったとしても、通常の奇形発生率と大差はありません。

●切迫流・早産治療薬の妊娠初期の使用は、添付文書上で規制されています。ただ実際には、医師の判断で妊娠時期にこだわらずに処方されることがあるかもしれません・・。催奇形の心配はまずありませんが、心臓をドキドキさせる作用があります。動悸のひどいときは早めに受診されてください。


【myメモ】
※クロミフェン
クロミフェン療法により妊娠した婦人から出生した児の外表奇形発生率を1,034例について調査した。このうち、児の奇形の有無を観察できた935例のうち21例(2.2%)に外表奇形が認められた。この発生率は対照とした30,033例中の外表奇形発生率1.7%と有意な差はなく、奇形の内容においても対照に比し特定の奇形が多発する傾向はなかった。これらのことから、使用されたクロミフェンの投与量では新生児の奇形発生に影響を与えないことが示唆された。[佐藤孝道ら:実践 妊娠と薬'92(倉智敬一:Clomiphene療法により出生した新生児の奇形に関する全国調査成績、日本不妊学会雑誌, 27, 454, 1982)]
※クロミフェン
排卵を誘発する治療量で使用したとき、あるいは妊娠に気付かずに投与されてしまったときの胎児の奇形発生率増加を示唆した報告はない。[佐藤孝道ら:実践 妊娠と薬'92(Drugdex)]
※ダナゾール(ボンゾール)
子宮内膜症の治療薬ダナゾールは、アンドロゲン作用を有しており、妊娠中に連用した場合、女児の外性器の男性化を引き起こすことが報告されている。ただし、ヒトアンドロゲン受容体の感受性は胎芽期8週間目以降とされており、通常の薬剤の絶対過敏期である4週初めから7週末の間では催奇形の危険は少なく、過敏期を妊娠8週以降に補正して危険度を算出している。[日本医師会雑誌 124-7, 2000]

    
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おくすり110番