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妊娠とくすりTop3.薬危険度評価基準 / (2) FDA薬剤胎児危険度分類基準


(2) FDA薬剤胎児危険度分類基準(FDA Pregnancy Category)

FDA薬剤胎児危険度分類基準は、アメリカのFDAによる胎児に対する薬の危険度を示す評価基準です。A、B、C、D、Xの5段階のカテゴリーからなり、Aのほぼ安全からXの絶対禁忌まで危険度に順じた分類がされています。一部の薬は、妊娠時期や服用期間、あるいは服用量によって、別々に危険度が割り付けられます。治療上の有益性が考慮されている点、また処方にさいしての評価基準であり、偶発的な服用などによる事後の対応を示すものではない点に留意する必要があります。

カテゴリー INTERPRETATION 評価基準(妊娠と薬'92)
CONTROLLED STUDIES SHOW NO RISK
ヒト対照試験で、危険性がみいだされない
Adequate, well-controlled studies in pregnant women have failed to demonstrate a risk to the fetus in any trimester of pregnancy.
ヒトの妊娠初期3ヵ月間の対照試験で、胎児への危険性は証明されず、またその後の妊娠期間でも危険であるという証拠もないもの。
NO EVIDENCE OF RISK IN HUMANS
人での危険性の証拠はない
Adequate, well-controlled studies in pregnant women have not shown increased risk of fetal abnormalities despite adverse findings in animals, or, in the absence of adequate human studies, animal studies show no fetal risk. The chance of fetal harm is remote, but remains a possibility.
動物生殖試験では胎仔への危険性は否定されているが、ヒト妊婦での対照試験は実施されていないもの。あるいは、動物生殖試験で有害な作用(または出生数の低下)が証明されているが、ヒトでの妊娠期3ヵ月の対照試験では実証されていない、またその後の妊娠期間でも危険であるという証拠はないもの。
RISK CANNOT BE RULED OUT
危険性を否定することができない
Adequate,well-controlled human studies are lacking, and animal studies have shown a risk to the fetus or are lacking as well. There is a chance of fetal harm if the drug is administered during pregnancy; but the potential benefits may outweigh the potential risks.
動物生殖試験では胎仔に催奇形性、胎仔毒性、その他の有害作用があることが証明されており、ヒトでの対照試験が実施されていないもの。あるいは、ヒト、動物ともに試験は実施されていないもの。注意が必要であるが投薬のベネフィットがリスクを上回る可能性はある(ここに分類される薬剤は、潜在的な利益が胎児への潜在的危険性よりも大きい場合にのみ使用すること)。
POSITIVE EVIDENCE OF RISK
危険性を示す確かな証拠がある
Studies in humans, or investigational or post-marketing data, have demonstrated fetal risk. Nevertheless, potential benefits from the use of the drug may outweigh the potential risk. For example, the drug may be acceptable if needed in a life-threatening situation or serious disease for which safer drugs cannot be used or are ineffective.
ヒトの胎児に明らかに危険であるという証拠があるが、危険であっても、妊婦への使用による利益が容認されることもありえる(例えば、生命が危険にさらされているとき、または重篤な疾病で安全な薬剤が使用できないとき、あるいは効果がないとき、その薬剤をどうしても使用する必要がある場合)。
CONTRAINDICATED IN PREGNANCY
妊娠中は禁忌
Studies in animals or humans, or investigational or post-marketing reports, have demonstrated positive evidence of fetal abnormalities or risks which clearly outweighs any possible benefit to the patient.
動物またはヒトでの試験で胎児異常が証明されている場合、あるいはヒトでの使用経験上胎児への危険性の証拠がある場合、またはその両方の場合で、この薬剤を妊婦に使用することは、他のどんな利益よりも明らかに危険性の方が大きいもの。ここに分類される薬剤は、妊婦または妊娠する可能性のある婦人には禁忌である。


    
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おくすり110番