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(3) オーストラリア基準

Prescribing medicines in pregnancy 4th edition
An Australian categorisation of risk of drug use in pregnancy

オーストラリア医薬品評価委員会・先天性異常部会による分類です。FDAの基準と同様、大きく A、B、C、D、X の5段階のカテゴリーに分類されます。Aカテゴリーは、使用実績からほぼ安全に用いることができる薬剤です。Bは、使用経験が少なく、ヒトでの危険性を示す証拠がまだ見当たらないものです。動物実験の結果により、さらに B1、B2、B3 のサブカテゴリーに分かれます。また、催奇形性はないものの胎児や新生児に対する有害作用(胎児毒性)のある薬は、とくにCカテゴリーに分類されます。したがって、Cに該当する薬がBより危険ということを意味するものではありません。Dカテゴリーに分類される薬は危険性があっても、治療のために使用されることがありえます。Xは危険度の高い薬で絶対禁忌にあたります。なお、オーストラリア基準も処方にさいしての判断材料を示すもので、偶発的な服用による事後の対応を示すものではありません。

カテゴリー 評価基準
多数の妊婦および妊娠可能年齢の女性に使用されてきた薬だが、それによって奇形の頻度や胎児に対する直接・間接の有害作用の頻度が増大するといういかなる証拠も観察されていない。
B1 妊婦および妊娠可能年齢の女性への使用経験はまだ限られているが、この薬による奇形やヒト胎児への直接・間接的有害作用の発生頻度増加は観察さていない。動物を用いた研究では、胎仔への障害の発生が増加したという証拠は示されていない。
B2 妊婦および妊娠可能年齢の女性への使用経験はまだ限られているが、この薬による奇形やヒト胎児への直接・間接的有害作用の発生頻度増加は観察さていない。動物を用いた研究は不十分または欠如しているが、 入手しうるデータでは、胎仔への障害の発生が増加したという証拠は示されていない。
B3 妊婦および妊娠可能年齢の女性への使用経験はまだ限られているが、この薬による奇形やヒト胎児への直接・間接的有害作用の発生頻度増加は観察さていない。動物を用いた研究では、胎児への障害の発生が増えるという証拠が得られている。しかし、このことがヒトに関してどのような意義をもつかは不明である。
催奇形性はないが、その薬理効果によって、胎児や新生児に有害作用を引き起こす薬、または、その疑いのある薬。これらの効果は可逆的なこともある。詳細は付記した本文を参照のこと。
ヒト胎児の奇形や不可逆的な障害の発生頻度を増す、または、増すと疑われる、またはその原因と推測される薬。これらの薬にはまた、有害な薬理作用があるかもしれない。詳細は付記した本文を参照のこと。
胎児に永久的な障害を引き起こすリスクの高い薬であり、妊娠中あるいは妊娠の可能性がある場合は使用すべきでない。
妊娠中の投薬とそのリスク(医薬品・治療研究会)より


    
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