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妊娠とくすり Top4.おもな薬の危険度 Sub / 抗真菌薬、抗原虫薬、駆虫薬


抗真菌薬、抗原虫薬、駆虫薬
区分 一般名 製 品 例 添付文書 米FDA オ4版 虎 '92
抗真菌薬 グリセオフルビン グリソビンFP
ポンシルFP
禁忌・避・男 C B3 3
イトラコナゾール イトリゾール 禁忌 C B3  
テルビナフィン ラミシール B B1
アムホテリシンB ファンギゾン B B3
フルシトシン アンコチル 禁忌 C B3
フルコナゾール ジフルカン 禁忌 C D
抗原虫薬 メトロニダゾール フラジール内服錠 禁忌(初期) B B2  
フラジール腟錠 -
ST合剤 バクタ 禁忌 C C
抗マラリア薬 スルファドキシン
ピリメタミン
ファンシダール 禁忌 C C  
メフロキン メファキン 禁忌・避   B3
塩酸キニーネ 塩酸キニーネ 禁忌 D C
クロロキン (未承認)   (C) A:予防投与
D:治療(高用量・連用)
駆虫薬 パモ酸ピランテル コンバントリン C B2  
アルベンダゾール エスカゾール 禁忌・重・避      
<添付文書> 添付文書の記載要領と解釈について
禁忌 〜投与しないこと(妊婦禁忌)
〜投与しないことが望ま しい
〜治療上の有益性が危険を上回ると判断される場合にのみ投与すること
妊娠にかかわる「重要な基本的注意」あり
妊娠にかかわる「警告」あり
処方にさいしての事前の避妊指示(事後の対応ではありません)
処方にさいしての男性の避妊指示
<米FDA> FDA薬剤胎児危険度分類基準
<オ4版> オーストラリア基準 第4次改訂版(妊娠中の投薬とそのリスク, 医薬品・治療研究会より)
<虎 '92> 虎ノ門病院の基準(実践 妊娠と薬'92より)


【備考】

●水虫やカンジダ症に代表される真菌症は、抗真菌薬で治療します。ツメの水虫など外用薬で治りにくい場合、飲み薬も使われます。ただ、服用期間が長くなるので、ふつう、妊娠の予定のある女性には処方されません。外用の塗り薬でしたら、妊娠中でも問題なく使用できます。

●水虫治療薬のグリセオフルビンは、女性だけでなく男性においても服用中の避妊が必要です。さらに男性では、服用中止後6ヵ月間避妊することになっています。男性の精子に対する影響は、実際には問題とならないという考え方が大勢なのですが、きちんとした疫学調査がされていないので、本当のところはよく分かっていません。グリセオフルビンの添付文書では、あまり目立たない「その他の注意」の項目でちょっと触れられているだけです。メーカーもそれほどは重視していないようです。

●抗トリコモナス薬のフラジール腟錠は、妊娠中でも処方されることがあります。


【myメモ】
※グリセオフルビン
*FDAの奇形情報システムにより、第1三半期に何らかの薬剤を服用して発生した先天性奇形20,000例以上のうち2例にシャム双生児が発生していることが判明した。この2例とも本剤のみを服用していた。シャム双生児の発生頻度は5万分の1であるが、この調査での発生頻度は1万分の1と高くなっている。・・・中略・・・シャム双生児が発生した例では母親が本剤以外の薬を服用していないので、本剤と奇形に因果関係があるということを示唆している。[佐藤孝道ら:実践 妊娠と薬'92(Rosa,F.W.:Griseofulvin teratorogy,including two thoracopagus conjoined,Lancet,1,171,1984)]

*300万例以上の出産中47例にシャム双生児が発生したが、本剤に曝露された母親は1人もいなかったという報告を根拠に、本剤とシャム双生児は関係がないという上記論文に対する反対論文がある。[佐藤孝道ら:実践 妊娠と薬'92(Kundesen,L.B.:No association between griseofulvin and conjoined twinning,Lancet,2,1097,1987)]

*本剤を服用した143名の妊婦に関する調査では、19名に妊娠2、3、4ヵ月の流産、ダウン症候群、胎児奇形が生じたが、流産、奇形発生は本剤投与によるものと結論することは不可能であった。[佐藤孝道ら:実践 妊娠と薬'92(高橋 久:グリセオフルビンの催奇性、皮膚臨床、25、938、1983)]
※Fluconazole(ジフルカン)
More than 250 pregnancies exposed to one or several doses of less than 150 mg showed no increase in malformation.However, Antley-Bixler syndrome(craniosynostosis,choanal atresia,radiohumareal syostosis)was seen with doses of > 400 mg/day.[Perinatology.com/Drugs in Pregnancy and Lactation]
150mg/day以下の使用量の250例以上においては、奇形の増加は認められなかった。けれど、400mg/day以上では、Antley-Bixler症候群がみられた。

    
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おくすり110番