"うつ"の薬-3

▼SNRI
※トレドミン

憂うつな気分をやわらげ、意欲を高めます。SSRI(前項)よりも、抗うつ作用が強く、効き始めが早いと考えられています。これは、セロトニン系のほか、ノルアドレナリン系の神経にも働くためです。また、口の渇きなど抗コリン作用に基づく副作用が少ないのも特徴です。SSRIにみられる飲み始めの吐き気や嘔吐もほとんどありません。ただ、ときに尿が出にくくなることがあります。もともと前立腺肥大などで尿の出の悪い人は注意してください。トレドミンには、相互作用を起こす薬が少ないというメリットもあります。


<メモ>
●"うつ"の発現には、脳内の神経伝達物質「ノルアドレナリン」と「セロトニン」の関与が推測されています。SSRIは、セロトニンの神経細胞内への取り込みを抑え、その遊離量を増やします。SNRIは、セロトニンとノルアドレナリン両方の遊離量を増やします。ノルアドレナリンの増加は"意欲"を高め、セロトニンの増加は不安感をやわらげ"気分"を楽にするといわれます。

●抗うつ薬は、良くなってからも、しばらく続けるようにします。いわゆる「揺りもどし」による再発を防ぐためです。臨床試験でも、長期服用のメリットが示されています。抗うつ薬(SSRI)により症状が良くなった約200人を、そのまま少量の維持量を飲み続けるグループと、プラセボ(にせ薬)を飲むグループに分けて、1年間、経過を観察しました。その結果は、維持量を飲み続けたグループの再発率が11%だったのに対し、プラセボのグループでは35%にのぼりました。

●症状やおかれている環境にもよりますが、1年~2年くらいは続けることになると思います。再発を繰り返しているときは、更に長期の服用となります。中止するときは、医師の判断で徐々に減量するなどします。指示された期間、根気よく続けましょう。

●薬の力で、まず目先の抑うつ症状を改善し、回復を早めるようにします。落ち着いてきたら、生活や職場の環境調整、さらに認知療法などを合わせておこなうとよいでしょう。まずは、がんばらないで休養することが第一です。脳の疲れがとれてくれば、自然に治ってきます。筋肉痛と同じです。たいてい時間が解決しますから、あせらずに、ゆっくりと治療されてください。

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