17- | 18. パーキンソン病における禁忌薬 | -19 |
パーキンソン病は、神経伝達物質のドパミンが不足し、体の動きが悪くなる病気です。パーキンソン病における禁忌薬は比較的少ないのですが、抗精神病薬など一部の薬剤については注意が必要です。抗精神病薬の主作用は抗ドパミン作用であり、ドパミン系の神経を抑制することになります。これはパーキンソン病の悪化要因そのものです。とくに、影響が強くでやすいブチロフェノン系抗精神病薬は、パーキンソン病のある人には使用できません。なお、多くの抗精神病薬は、メインの抗ドパミン作用とは別に、パーキンソン症状をやわらげる抗コリン作用を持ち合わせています。この抗コリン作用が比較的強いフェノチアジン系やSDA系は、禁忌ではなく慎重投与扱いとなります。 そのほかでは、コリン作動薬(副交感神経刺激薬)の一部に禁忌となるものがあります。パーキンソン病では、ドパミン系が弱る一方、アセチルコリン系の神経は逆に亢進しています。アセチルコリンと同じ作用をもつコリン作動薬により、症状が悪化するおそれがあるわけです。こちらの理由で禁止されるのは、排尿障害や胃腸機能低下症に用いるベサコリン、シェーグレン症候群治療薬のサリグレン、エボザックなどです。同様の作用をもつ重症筋無力症治療薬のウブレチドとメスチノン、認知症治療薬のアリセプトなどは禁忌にはなりませんが、病状悪化に注意するなど慎重に使用する必要があります。 |
<主な医薬品> |
分類 | 薬品 | 成分 | 禁忌 | 備考 | |
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中 枢 神 経 用 剤 |
抗精神病薬 (ブチロフェノン系) |
セレネース | ハロぺリドール | パーキンソン病 | 症状悪化 |
インプロメン | ブロムペリドール | パーキンソン病 | |||
トロペロン | チミペロン | パーキンソン病 | |||
抗精神病薬 (ベンズアミド系) |
バルネチール | スルトプリド | パーキンソン病 | ||
エミレース | ネモナプリド | パーキンソン病 | |||
抗精神病薬 (その他) |
オーラップ | ピモジド | パーキンソン病 | ||
クレミン | モサプラミン | パーキンソン病 | |||
自律神経薬 (副交感神経刺激薬) |
ベサコリン | ベタネコール | パーキンソニズム | 症状悪化 | |
アボビス | アクラトニウム | パーキンソン病 | |||
サリグレン エボザック |
セビメリン | パーキンソニズム又はパーキンソン病 |
神経系用剤(含む別用途) 自律神経剤 他の消化器官用薬
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