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Top Menue ビタミン・栄養x18 経腸栄養剤

成分栄養剤
エレンタールエレンタールP

エレンタールは、経腸栄養剤のうちの「成分栄養剤」に分類されます。タンパク源がアミノ酸だけで、脂質もごくわずかなので消化をほとんど必要としません。胃腸に負担をかけずに、栄養分がそのまま腸から吸収できるわけです。このため、胃腸が弱っているときや、胃腸を休めたいときに好んで用いられます。具体的には、胃腸の手術や大きな手術の前後、急性膵炎の回復期、大やけど、放射線治療にともなう腸炎、あるいは炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)などで腸の安静をはかりたいときなどです。静脈栄養療法から、こちらに切り替えることもあります。エレンタールは大人用、エレンタールPは新生児・乳幼児用です。

経管投与の場合は、鼻の穴(経鼻)またはお腹に開けた穴(胃瘻、腸瘻)から専用のチューブを通しポンプで注入します。低濃度、少量で開始し、徐々に増量するのが一般的です。濃度が濃すぎたり、注入スピードが速すぎると下痢や腹痛を起こしやすいですし、高血糖の反動として低血糖症を起こすおそれがあるので注意が必要です。経管投与を前提としますが、必要に応じて口から飲むこともできます。ただし、臭みがあり、味はお世辞にもよくありません。青リンゴやパイナップル味など8種類のフレーバーがありますので、これを添加すれば多少なりとも飲みやすくなると思います。ムースベースでとろみをつけたり、ゼリーミックスで固めることも可能です。経口で飲みにくいときは、医師か薬剤師に相談してみるとよいでしょう。

消化態栄養剤
ツインライン

ツインラインは、経腸栄養剤のうちの「消化態栄養剤」に分類されます。タンパク源はアミノ酸と低分子ペプチドとして配合され、また脂質が比較的少ないので、消化をそれほど必要としません。このため、胃腸が弱っているときや、胃腸を休めたいときに適します。エレンタールと同様にチューブで経管投与するるほか、口から経口投与も可能です。やはり味はよくありません。飲みにくいときは医師か薬剤師に相談してみてください。ココア、コーヒー、レモンスカッシュ、グレープフルーツの4種類の味付けフレーバーがあります。

半消化態栄養剤
ラコールエンシュア・リキッドエンシュア・Hエネーボ

「半消化態栄養剤」は、タンパク源として牛乳や大豆のタンパク質が用いられ、一定量の脂質も含まれます。このため、腸で多少消化されてから吸収されることになります。使い方は、成分栄養剤や半消化態栄養剤と同様ですが、ある程度消化吸収力が維持されている場合、あるいは より消化機能が回復している人に向きます。たとえば、手術のあと、大やけど、栄養管理が困難ながん、口や食道の病気、慢性膵炎、炎症性腸疾患の維持期、神経筋疾患や脳卒中の後遺症で飲み込みがうまくできない場合などです。味がよく飲みやすいこともあり、経口栄養剤として外来で処方されることも多いです。

ラコールには、従来の液剤のほか、胃瘻向けの半固形剤があります。半固形剤のメリットは、胃瘻を用いた経管投与が短時間でおこなえること、下痢の軽減が期待できること、さらに胃の機能回復・維持に役立つ点などです。処方が想定されるのは、胃の機能が残存しているものの脳卒中や神経・筋疾患で思うように食事がとれない場合などです。エンシュアは、脂質を比較的多く含む半消化態栄養剤です。通常濃度(1kcal/mL)のエンシュア・リキッドにくわえ、使用量が少なく済む高濃度タイプ(1.5kcal/mL)のエンシュア・Hが販売されています。新薬のエネーボは、セレンを配合した初めての医薬品です。セレンは経管栄養の長期化で不足が心配される微量元素の一つです。ほかにも、微量元素としてクロムとモリブデン、脂質代謝にかかわるL-カルニチン、整腸作用が期待できるフラクトオリゴ糖などが新たに配合されています。


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<メモ>
  • 経腸栄養剤はチューブによる経管投与を前提とした総合栄養剤です。タンパク源をはじめ、脂質、糖質、ビタミン、ミネラル、電解質など体に必要なさまざまな栄養分が腸から吸収されやすいかたちで配合されています。さらに、タンパク源にもとづく消化態の差から「成分栄養剤」、「消化態栄養剤」、「半消化態栄養剤」に3分類されまています。これらを、病状や胃腸機能の程度、治療目的によって使い分けるようにします。

    
    

 
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おくすり110番