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成分(一般名) エンシュア・H(製)
製品例 エンシュア・H ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 タンパクアミノ酸製剤/他の配合剤/経腸栄養剤(半消化能)

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概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 食事がとれないときに用いる総合栄養剤です。
作用栄養管理はどんな病気でも大事です。このお薬は、食事がとれないときや消化・吸収力が弱っているときに用いる総合栄養剤です。タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルなど体に必要な栄養分がバランスよく配合されています。腸から直接吸収できるように調整されているので、専門的に「経腸栄養剤」と呼ばれています。

口から飲むこともありますが、飲めないときは経管投与として鼻の穴(経鼻)または胃や腸に開けた穴(胃瘻、腸瘻)からチューブで胃や腸内に注入することもできます。適用となるのは、胃腸の手術や大きな手術の前後、大やけど、栄養管理が困難ながん、口や食道の病気、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、神経や筋肉の病気あるいは脳卒中の後遺症で飲み込みがうまくできない場合などです。
特徴
  • 経腸栄養剤のうち「半消化態経腸栄養剤」に分類されます。窒素源(タンパク源)として牛乳と大豆が使われ、また脂質が比較的多いので、ある程度の消化・吸収力が必要です。吸収されたあと、食べ物のかすとして残渣(便)も少し残ります。
  • 他の製品(1kcal/mL)に比べ、高濃度で高カロリー(1.5kcal/mL)です。このため、使用量が少なく済み、投与時間も短縮できます。水分摂取制限が必要な場合にも適当です。
  • 飲みやすい缶入製剤です。バニラ味、コーヒー味、バナナ味、黒糖味、メロン味、ストロベリー味と抹茶味の7種類の製品があります。
注意
【診察で】
  • 牛乳アレルギーのある人は、医師に報告してください。
  • 外来で処方されましたら、使用方法や注意点などについて、よく説明を受けておきましょう。

【注意する人】
  • 牛乳のたん白にアレルギーのある人は使用できません。カゼインという牛乳に由来するたん白質が配合されているためです。
  • 重い腎臓病や肝臓病、心臓病、腸閉塞など、病状によっては使用を控えることがあります。高熱のあるときや、意識がはっきりしないとき、ひどい脱水症状、急性膵炎などにおいては慎重に用います。糖尿病を合併している人は、血糖値の変動に注意が必要です。

【使用にあたり】
  • 病気により、また病状により使用方法が違います。指示された用法用量にならって使用してください。経管投与のほか、ふつうに口から飲むことも多いです。
  • 経管投与の場合は、鼻の穴(経鼻)またはお腹に開けた穴(胃瘻、腸瘻)からチューブを通しポンプで注入します。感染予防のため、汚染防止に留意し衛生的におこなってください。また決められた注入速度を守ってください。
  • 高濃度(1.5kcal/mL)製剤です。消化吸収障害がある場合は、まず低濃度(1kcal/mL以下)の他の経腸栄養剤を使用し、下痢などの副作用がないことを確認したうえで こちらに変更します。消化吸収障害がなければ、はじめから選んでかまいません。
  • 開封直前に、よく振ってから使用しましょう。白色の浮遊物や沈殿物は、脂肪分あるいはカルシウム分ですので心配いりません。
  • 加温する場合は、直火を避け、未開缶のまま微温湯でおこなってください。
  • 開封後は密閉して冷蔵庫内に保存し、48時間以内に使い切るようにしてください。
効能 一般に、手術後患者の栄養保持に用いることができるが、特に長期にわたり、経口的食事摂取が困難で、単位量当たり高カロリー(1.5kcal/mL)の経腸栄養剤を必要とする下記の患者の経管栄養補給に使用する。
  • 水分の摂取制限が必要な患者(心不全や腎不全を合併している患者など)
  • 安静時エネルギー消費量が亢進している患者(熱傷患者、感染症を合併している患者など)
  • 経腸栄養剤の投与容量を減らしたい患者(容量依存性の腹部膨満感を訴える患者など)
  • 経腸栄養剤の投与時間の短縮が望ましい患者(口腔外科や耳鼻科の術後患者など)
用法 標準量として成人には1日1,000〜1,500mL(1,500〜2,250kcal)を経管または経口投与する。1mL当たり1.5kcalである。なお、年齢、症状により適宜増減する。

経管投与では本剤を1時間に50〜100mLの速度で持続的または1日数回に分けて投与する。なお、消化吸収障害がなく経腸栄養剤の投与時間の短縮が望ましい患者には1時間に400mLの速度まで上げることができる。経口投与では1日1回または数回に分けて投与する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 比較的多いのは下痢です。お腹が張ったり、吐き気がすることもあります。下痢は、注入スピードが速すぎたり、製剤が冷えていると起きやすいです。下痢が続くようでしたら、医師と相談してみてください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • ショック、アナフィラキシー..気持ちが悪い、胸苦しい、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔のむくみ・腫れ、のどが腫れゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。

【その他】
  • 下痢、お腹が張る、吐き気、吐く、腹痛

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おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。