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Top Menue がんの薬x18 大腸がんの薬

代謝拮抗薬
5FUフトラフール(FT)、フルツロン(5-DFUR)、ユーエフティ(UFT)、ティーエスワン(TS-1)、ゼローダ(Cap)、ロンサーフ(FTD)

5FUからゼローダはフッ化ピリミジン系で、作用機序からはピリミジン代謝拮抗薬に細分類されます。フッ化ピリミジン類は、大腸がんなど消化器がんに適応するもっとも基本的な抗がん薬です。5FUには注射薬もあり、葉酸製剤と組み合わせて点滴治療することが多いです。この組み合わせに、さらに白金製剤の注射薬エルプラットを追加併用するのがFOLFOX療法、植物アルカロイドのトポテシン・カンプトと併用するのがFOLFIRI療法です。

ユーエフティとティーエスワンは、開発が比較的新しい飲み薬です。抗がん作用を強めたり副作用を軽減する成分が配合され、有効率もかなり高いです。5FUの点滴の代用とすることもあり、ティーエスワンはエルプラットとの併用療法が試みられています(SOX)。新薬のゼローダは、がん細胞内で5FUに変換されてから効力を発揮するプロドラッグで、その特性により優れた抗腫瘍作用を発揮するとともに副作用の軽減がはかれます。結腸がんにおける術後補助化学療法として保険適用されるほか、進行・再発大腸がんに対しては、FOLFOX療法の5FU持続点滴の代わりにゼローダを用いるXELOX療法が開発されています。

最後のロンサーフは、最近開発された核酸系(ヌクレオシド系)の代謝拮抗薬です。フッ化ピリミジンの構造と似ていますが、作用は違うと考えられています。治療上の位置付けも異なり、一次治療薬とはしません。処方が検討されるのは、5FUなどによる標準的な一次治療と二次治療(FOLFOX療法、FOLFIRI療法等)または三次治療(セツキシマブ、レゴラフェニブ等)をおこなったあとに病状が悪化した場合です。第3の切り札として用いれば、何もしないより長生きできる可能性があります。

葉酸製剤
ロイコボリン(dl-LV)、ユーゼル(dl-LV)、ロイコボリン(注射)、アイソボリン(l-LV)(注射)

活性型の葉酸製剤で、抗がん薬の補助薬とします。薬自体に抗がん作用はありませんが、上記のフッ化ピリミジン系抗がん薬の作用増強にたいへん有用です。ホリナートを有効成分とするロイコボリンとユーゼルは、ホリナート・テガフール・ウラシル療法としてユーエフティと併用療法をおこないます。注射薬のロイコボリンまたはアイソボリンは、5FUと組み合わせて点滴します。この組み合わせに、さらに白金製剤のエルプラットを追加併用するのがFOLFOX療法、植物アルカロイドのトポテシンまたはカンプトと併用するのがFOLFIRI療法です。

分子標的薬
スチバーガ、アバスチン、アービタックス、ベクティビックス

いわゆる分子標的薬の仲間で、進行・再発大腸がんの新たな治療選択肢として期待されます。昔からの抗がん薬とは作用が異なり、がんの増殖過程における指令系統を分子レベルでブロックします。スチバーガは飲み薬、それ以外は注射薬です。スチバーガは、一次治療と二次治療(FOLFOX療法、FOLFIRI療法等)をおこなったあとに病状が悪化した場合の最後の切り札になります。アバスチンは、5FUなどとの併用薬として有用です。アービタックスとベクティビックスは、がん遺伝子があるタイプ(KRAS遺伝子変異陰性)の大腸がんに限り適用します。

免疫賦活薬
クレスチン(PSK)、ピシバニール、レンチナン

体が持っている免疫反応を高めて、がんに対する抵抗力をつけます。単独では効果がありませんが、他の抗がん薬と併用することで、より長生きにつながる可能性がなくはありません。クレスチンは、きのこの一種のカワラタケから取り出した多糖類を有効成分とします。ピシバニールとレンチナンは注射薬です。

その他の注射薬
※ブリプラチン・ランダ(CDDP)、エルプラット(Oxa)、トポテシン・カンプト(CPT)

これらを5FUおよび葉酸製剤と組み合わせる点滴治療が一次または二次治療として標準的です。主なものとして、白金製剤のブリプラチン(CDDP)やエルプラット(Oxa)、植物アルカロイドのトポテシン・カンプト(CPT)などがあります。


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<メモ>
  • 大腸は、直腸と結腸それと盲腸を含めた総称で、ここに発生するのが大腸がんです。胃がん同様、切除を基本としますが、手術ができない場合や再発がんに対しては、いくつかの抗がん薬を組み合わせた化学療法がおこなわれます。代表的なのはFOLFOX療法とFOLFIRI療法です。FOLFOX療法は、5FUとロイコボリン(アイソボリン)の組み合わに、エルプラットを追加併用する治療法です。FOLFIRI療法では、エルプラットの代わりにトポテシンまたはカンプトを用います。最近は分子標的薬を併用することも多くなりました。

  • 近年、進行・再発大腸がんの治療方法はずいぶん進歩し効果を上げています。それでも、抗がん薬には限界があります。ある一定の期間使用すると効果が薄れ、薬に抵抗力をもつがん細胞が増えてくるのです。このため、FOLFOX療法などによる初回治療のあとに病勢が進展した場合は、抗がん薬の組み合わせを変えて二次治療、さらには三次治療として対処する必要があります。

    
    

 
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