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Top Menue 血液と血管x4 末梢動脈疾患の薬

血管拡張薬(PG)
プロサイリンドルナーオパルモンプロレナール、プロスタンディン(注射)、パルクス(注射)、リプル(注射)

プロスタグランジン(PG)系の血管拡張薬です。血管を広げ血流をよくすることで、足の動脈閉塞にともなう諸症状を改善します。さらに、抗血小板薬として、血小板の働きをおさえ血管の詰まりを予防する作用も持ちあわせています。プロサイリンとドルナーの適応症は「慢性動脈閉塞症(ASO)」、オパルモンとプロレナールは「閉塞性血栓血管炎(TAO)」になります。これらと次の抗血小板薬との併用療法もおこなわれます。足に潰瘍を生じるような重症例には注射薬による強力な治療がおこなわれます。

抗血小板薬
※アスピリン(バイアスピリンバファリン81mgタケルダ)、パナルジンプラビックスアンプラーグプレタールエパデール

抗血小板薬は血小板の働きをおさえて血栓を防ぎ、血管の変性を抑制します。アスピリンは日本では正式な効能として承認されていませんが、脳梗塞や心筋梗塞の予防効果があり、また安価なこともあり末梢動脈疾患の基礎薬として世界的に広く用いられています。少量の服用となりますので副作用の心配はそれほどありませんが、胃潰瘍など胃腸障害の発現にはやはり注意が必要です。

パナルジンとプラビックスそれとアンプラーグは、アスピリンとは作用機序が違います。これらは末梢動脈疾患(慢性動脈閉塞症)に対する保険適応をもちますので、アスピリンが使いにくいときなどに有用です。また、狭心症など他の動脈硬化性疾患を合併しているときなど、強化療法としてアスピリンと併用することもあります。まれに、血液障害や肝障害を起こしますので、定期的に検査をおこない重症化しないようにします。

次のプレタールは血管拡張作用をあわせもつ少し変り種の抗血小板薬です。歩行時の間欠的な痛み“間欠跛行”の改善効果が証明されている唯一の薬剤であり、そのような症状を伴なう中等症に推奨されています。単独で用いるほか、プロスタグランジン系の血管拡張薬と併用すこともよくあります。ただし、脈拍数を増加させる副作用があるので、心臓病を合併している人は慎重に用いる必要があり、とくに心不全がある場合は禁忌です。

最後のエパデールは魚油成分のEPA製剤です。抗血小板作用にくわえ、血液中のコレステロールや中性脂肪を減らす作用があります。このため、高脂血症を合併する症例に処方されることが多く、プロサイリンなどプロスタグランジン系の血管拡張薬と併用すこともあります。強力とは言えませんが、副作用がほとんどなく長期服用も安心です。

抗凝固薬
ワーファリン、ヘパリン(注射)

抗凝固療法として、血管内で血液が固まるのを防ぎ、血栓や塞栓を生じにくくします。潰瘍を生じるような重症例に用いるほか、血管内治療やバイパス手術を実施した場合に処方されることがあります。効きすぎによる出血に十分な注意が必要です。


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<メモ>
  • 末梢動脈疾患は、末梢動脈すなわち足や手の動脈に病変を生じ血液の流れが悪くな病気の総称です。ほとんどの原因は動脈硬化で、従来からの慢性動脈閉塞症(ASO)がこれにあたります。ほかにも、喫煙との関係が指摘される閉塞性血栓血管炎(TAO)、別名バージャー病などもふくまれます。糖尿病や高血圧症、脂質代謝異常などを合併していることが多く、心筋梗塞や脳卒中の発症リスクも高めです。

  • 足の血流が悪くなると足がしびれたり、痛んだり、歩きにくくなったりします。 典型的な症状として“間欠跛行”が知られています。少し歩くだけで足のだるさや痛みで歩けなくなり、少し休むとまた歩けるようになるといった症状です。これくらいまでが軽症から中等症にあたります。さらに悪化すると安静時の痛みがひどくなり、足に潰瘍ができたり壊死したりすることもあります。

  • おもな治療法は3つ。軽症例では運動療法と薬物療法の2つが主体です。中等症以上では、第3の治療として血管内治療またはバイパス手術(血行再建術)が検討されます。薬物療法では、プロサイリンなどの血管拡張薬またはアスピリンに代表される抗血小板薬が標準的に使用されます。間欠跛行はプレタールのよい適応です。

    
    

 
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おくすり110番