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Top Menue 肝・胆・膵x7 肝臓の薬(抗B)

抗ウイルス薬(核酸アナログ)
ゼフィックスヘプセラバラクルードテノゼットベムリディ

B型肝炎ウイルスの増殖を直接おさえる抗ウイルス薬です。化学構造から核酸アナログ(核酸類似物質)というカテゴリーに分類され、作用機序からは逆転写酵素阻害薬(NRTI)ということになります。核酸アナログが適用となるのは、インターフェロン注射による初回治療で十分な効果が得られない慢性肝炎、あるいはインターフェロンが副作用などで使いにくい場合です。一方、肝硬変に対しては初めから使われます。これらの抗ウイルス療法で、ウイルスが陰性化(検出限界以下)する割合は80%くらいです。そして肝機能値が正常化すれば、肝硬変や肝臓がんへの進展を止めることができるのです。

最初に発売されたゼフィックスは耐性ウイルスが発現しやすいのが欠点です。薬が効かない変異ウイルス(YMDD)の増殖により、よくなった肝機能値が再び悪化してしまうのです。ヘプセラは、そのような耐性ウイルスにも有効で、耐性ウイルスの出現時にゼフィックスと併用するようにします。バラクルード、テノゼットまたはベムリディは、耐性ウイルスを生じにくく治療効果にも優れるので、核酸アナログ製剤として第一選択されるようになりました。とくに新薬のベムリディは効率よく活性代謝物に変換されるため、テノゼットの1/10以下の用量で同等の効果が得られ、腎臓や骨への悪影響も少ないです。

核酸アナログは肝炎の沈静化にたいへん有益ですが、肝細胞内のウイルスを完全に排除するのは難しいです。このため、維持療法として服用期間は長めになります。病状があまり改善しない場合や進行した肝硬変では、基本的に生涯にわたり治療を続けなければなりません。安易に中断すると、再びウイルスが増えはじめ急激に病状が悪化するおそれがあるのです。いつ終了するかは専門医が慎重に決めますので、それまで根気よく続けてください。くれぐれも自己判断でやめてはいけません。副作用として腎障害などに注意が必要ですが、比較的安全性が高く、長く続けても重い副作用の心配はそれほどありません。

B型慢性肝炎治療薬
セロシオン

免疫を強くすることで、肝炎ウイルスをおさえます。B型慢性肝炎の治療に用います。治療中に、かえって症状が悪化することがありますから、定期的に検査を受けるようにしてください。万一、黄疸の症状(白目や皮膚が黄色くなる)が現れたら、すぐに受診します。核酸アナログの開発により、処方機会は少なくなりました。


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<メモ>
  • B型とC型肝炎ウイルスは、おもに血液を介して感染します。昔にされた輸血、血液製剤の投与、かつての不衛生な医療行為(注射針の使い回しなど)が原因と考えられています。また、B型肝炎ウイルスは性的接触で感染したり、出産時に母親から赤ちゃんに感染することもあります(ワクチンで予防可能)。中高年のかなりの人が感染しています。検査を受けたことのない人は、一度受けておくとよいでしょう。

  • B型肝炎の治療薬は2種類に大別されます。この薬をふくむ核酸アナログ製剤とインターフェロン製剤です。どちらかを、治療歴、抗原の状態、ウイルス量、線維化進展度、年齢などを考慮し適切に使いわけます。薬が不要になることを目指す2種併用療法(シークエンシャル療法)も試みられます。2011年からペグインターフェロンが保険適用となり、さらにバラクルード、テノゼット、ベムリディなど優れた核酸アナログ製剤が開発され、治療成績もずいぶん向上しています。

    
    

 
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