心不全の薬-2

▼ACE阻害薬
※カプトリル、レニベース、アデカット、タナトリル、コナン、エースコール、コバシル、ゼストリル、ロンゲスなど

心不全の治療に第一選択されるようになりました。おもに、動脈系の血管を広げて心臓の負担を軽くします。大規模臨床試験でも、予後の改善効果が認められています。安全性の高い薬ですが、咳の副作用が多くみられます。つらいときは、医師に相談ください。

▼β遮断薬
※セロケン、メインテート、ハイパジール、アーチスト

本来、心不全には向かない薬と考えられていました。ところが、いくつかの臨床試験で寿命を延ばす効果があることが分かってきました。心臓を休ませ、心臓の負担を軽くする作用が期待できます。ただし、かえって症状を悪化させるおそれもあり、治療の適否は専門医によって慎重に決められなければなりません。そして、ごく少量で開始し、様子をみながら段階的に増量していきます。なお、上記のうち、心不全が正式な適応として認められているのはアーチストだけです。

▼硝酸薬
※ニトログリセリン錠、ニトロペン錠、ミオコールスプレー、ミリステープ、バソレーター軟膏、ミリスロール注など

いわゆるニトロの系統です。血管を広げて心臓の負担を減らします。舌下錠をはじめ、テープ、軟膏、注射などいろいろな製剤があります。急を要する場合は、舌下したり注射をします。

▼その他
※ノイキノン、カルグート、アカルディ

ノイキノンは副作用がないかわり効果がいま一つで、海外では使われない薬です。日本でも、昔ほどは使われなくなりました。カルグートとアカルディーは、心臓の収縮力を強める強心薬です。心不全の症状を改善しますが、慢性心不全における予後改善効果については未知数です。心電図による不整脈のチェックを定期的におこなう必要があります。


<メモ>
●急な重い心不全症状には、まず、強力な強心薬の注射をおこないます(イノバン、ドブトレックス、ジギタリスなど)。利尿薬の注射も用います。その後、飲み薬の強心薬に変更されたりします。急性心不全と慢性心不全の治療は、分けて考える必要があります。

●心不全の治療には、心臓の収縮力を強める「強心薬」が古くから使われてきました。その代表がジギタリス薬です。けれど、強心薬は予後の改善(長生き)には、必ずしもつながらないことが分かってきました。慢性心不全においては、ジギタリスや利尿薬とともに、ACE阻害薬とβ遮断薬が治療の主役になりつつあります。

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