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ビスホスフォネート
ダイドロネルフォサマック, ボナロンベネット, アクトネルボノテオ, リカルボンボンビバ

ビスホスフォネート系薬剤は、骨に付着して、骨のカルシウム分が血液に溶け出すのをおさえます(骨吸収抑制作用)。その結果、骨の密度が増加し、骨が丈夫になるのです。骨折の予防効果が高いので、高齢の人などで骨折の危険性が高い重度の骨粗鬆症に向きます。フォサマックやベネットなどによる いくつかの大規模骨折介入試験がおこなわれており、骨粗鬆症における骨折がおおよそ半減することが示されています。

ビスホスフォネートは化学構造として2つのC-P結合を特徴とし、さらに側鎖の違いから第一世代〜第三世代に分類されることがあります。ダイドロネルは国内初の第一世代ビスホスホネートになりますが、骨吸収抑制作用が弱く安全域が狭いうえ、変則的な飲み方になることもあり、最近はあまり使われなくなりました。一方、側鎖に窒素(N)を含むフォサマック以降の新世代ビスホスホネート製剤は、骨吸収抑制作用が非常に強く、骨折抑制効果にも優れることから処方機会が増えています。

閉経後あるいは老人性の骨粗鬆症に広く用いられるほか、ステロイドなどによる薬物性の骨粗鬆症に対しても第一選択されます。さらに、ダイドロネルは異所性骨化と骨ページェット病に、ベネットとアクトネルは骨ページェット病にも適応します。なお、同系の注射薬は、飲み薬が使いにくい食道障害のある人や寝たきりの人、正確な服薬が困難な患者さんに使用されるほか、がんの骨転移にともなう骨病変や高カルシウム血症の治療薬としても重要です。

この系統の飲み薬は吸収率が悪く食べ物の影響を受けやすいです。くわえて、局所刺激作用が強く、食道炎や胃潰瘍を起こす危険性があります。このようなリスクを回避するため、起床時に十分量の水で服用するなど厳格な飲みかたが求められます。とはいえ、毎日となると大変です。そこで、服薬負担の軽減をめざし、服用間隔が長い高用量製剤が新たに開発されました。フォサマックとボナロンの高用量製剤は週1回、ベネットとアクトネルは週1回または月1回、ボノテオとリカルボンは4週に1回、ボンビバは月1回の服用で済みます。

副作用で比較的多いのは、吐き気、食欲不振、下痢または便秘などです。多くはありませんが、食道炎や食道潰瘍、胃潰瘍などもみられます。このような消化管障害を防ぎ、安全かつ効果的に用いるには、やはり、たくさんの水で服用するなど決められた飲み方を守ることが大事です。ほかにも、特異な副作用として顎骨壊死(がくこつえし)や大腿骨の非定型骨折が報告されています。歯や口まわりの違和感、太ももや足の付け根が痛むなど普段と違う症状があらわれたら医師と相談してください。


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<メモ>
  • 骨粗鬆症の第一の治療目標は骨折の予防です。背骨の圧迫骨折(脊椎椎体骨折)、手首骨折(橈骨骨折)、腕の付け根の骨折(上腕骨骨折)、足の付け根の骨折(大腿骨近位部骨折)などが多くみられます。つまずき、しりもち、転倒、持ち上げなど、ちょっとした力で骨折してしまうのです。骨折抑制効果が高く、実績豊富なのがビスホスフォネート製剤です。

  • 最近、別のカテゴリーのPTH製剤(フォルテオ皮下注、テリボン皮下注)も発売されました。骨形成促進作用をもつ唯一の薬剤であり、骨折の危険性が高い重度の骨粗鬆症に用いられます。ビスホスフォネートやSERM(前項)で十分な効果が得られない場合に有用です。

  • ステロイド薬や子宮内膜症の薬(スプレキュア)による薬物性の骨粗鬆症が知られています。とくに問題となるのがステロイド薬の長期使用時です。この場合、ビスホスフォネートまたはPTH製剤、あるいはビタミンK2製剤(次項)を予防投与することで 骨折を防ぐことができます。

    
    

 
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