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Top Menue 脂質異常の薬x3 脂質異常の薬-1

スタチン
メバロチンリポバスローコールリピトールリバロクレストール

効果が確実なコレステロール低下薬です。脂質異常症で多くをしめる高コレステロール血症には、たいていこの系統が処方されます。肝臓でのコレステロールの生合成を抑制することで、いわゆる悪玉コレステロールのLDLコレステロールを減らします。動脈硬化の抑制効果があることから、動脈硬化性疾患の発現リスクが高い場合にとくに有益です。実際に心筋梗塞を予防するなどして、死亡率を低下させることが大規模臨床試験で証明されています。

開発が比較的古い初めの3剤(メバロチン、リポバス、ローコール)をスタンダードスタチン、開発が新しくより強力な後の3剤(リピトール、リバロ、クレストール)をストロングスタチンと呼ぶことがあります。その低下作用は、前者でおおよそ15%、後者で30%くらいです。コレステロールにくわえトリグリセライド(中性脂肪)を低下させる作用もありますが、こちらはそれほど強くありません。副作用として、まれに筋肉障害や肝障害を起こすことがあります。いつもの違う手足のしびれやこわばり、筋肉痛、脱力、吐き気や嘔吐といった症状に注意しましょう。

メバロチンは処方実績が豊富な安全性の高い水溶性スタチンです。特性のひとつとして薬物相互作用が少ない点もあげられます。次のリポバスは1日1回服用の脂溶性の高いスタンダードスタチンです。ローコールには活性酸素に対する抗酸化能をもつことが知られています。リピトールは第2世代の強力なストロングスタチンで、コレステロールを十分に低下させたい場合に好んで用いられます。リバロとクレストールは薬物相互作用が少ないストロングスタチンです。

エゼチミブ製剤
ゼチーア

「小腸コレステロールトランスポーター阻害薬」と呼ばれるコレステロール吸収阻害薬です。小腸において、胆汁性および食事性コレステロールの吸収を選択的に阻害します。いわゆる悪玉のLDLコレステロールが減る一方、善玉のHDLコレステロールはむしろ増加します。ただし、単独ではやや弱いため、作用増強のためスタチン薬と併用することが多いです。重い急性冠症候群(狭心症や心筋梗塞)を対象とした長期大規模試験(IMPROVE-IT)において、スタチン薬のリポバスとの併用治療により、心筋梗塞など心血管イベントの低減効果が示されています。

エゼチミブ・スタチン配合剤
アトーゼット

上記ゼチーアとスタチンの配合剤になります。スタチンはストロングスタチンのリピトールを採用。2成分により、血中コレステロールが相補的に低下し、単独治療を上回る効果が期待できます。処方対象となるのは、スタチン単独治療で効果不十分な場合、あるいは同成分による併用治療をすでにおこなっている場合です。

陰イオン交換樹脂
クエストランコレバイン

腸管内で胆汁酸(胆汁性コレステロール)を吸着し排泄を促進します。すると、代償的にコレステロールから胆汁酸への異化がすすみ、結果的にコレステロール値が低下します。副作用で一番多いのは便秘です。ほかに、膨満感、食欲不振、吐き気、軟便などもみらます。脂溶性ビタミンや、他の併用薬の吸収を阻害する性質があります。


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<メモ>
  • 脂質異常症(高脂血症)は、悪玉とされるLDLコレステロールや中性脂肪のトリグリセライドが多すぎたり、善玉のHDLコレステロールが少なすぎる状態です。自覚症状がなくても、長いあいだに動脈硬化が進み、狭心症や心筋梗塞、あるいは脳卒中の原因になりかねません。そこで、コレステロール低下薬やトリグリセライド低下薬を使い、脂質を改善する必要性がでてくるわけです。なお、トリグリセライド低下薬は次項で解説します。

  • 心筋梗塞の多くは、冠血管内の動脈硬化性プラーク(脂肪などの塊)に血栓ができたり、プラーク自体が破れ、血管が詰まることで起こります。スタチンの内服によりコレステロール値が十分に下がると、プラークが安定し破れにくくなります。心筋梗塞をすでに起こしたことのある人は、再梗塞を予防することができるのです。

  • スタチンによる心筋梗塞の予防効果や予後改善効果は、いくつもの大規模臨床試験で証明されています。高脂血症の人に用いた場合、心筋梗塞などのリスクをおおよそ30%減らせることが分かっています。とくに、心筋梗塞のリスクの高い人、たとえば狭心症や心筋梗塞をすでに発症している人、高血圧や糖尿病のある人では有用性が高いです。

    
    

 
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おくすり110番