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Top Menue 脳に働く薬x11 パーキンソン病-2

ドパミン作動薬
パーロデルカバサールペルマックスドミンビ・シフロールミラペックスLAレキップニュープロパッチ

ドパミン作動薬は、麦角系と非麦角系に2分類されます。前半のパーロデルとカバサール、ペルマックスが麦角系、後半のドミンからニュープロパッチまでが非麦角系です(麦角についてはメモ参照)。薬効はだいたい同じで、ドパミンの受容体に結合し、ドパミン系の神経の働きを高めます。レボドパほど劇的ではありませんが、持続的な安定した効果が得られ、運動合併症状がおさえられなどの利点から、レボドパ製剤の代用または補助薬として有用です。

そのような特性から、とくに高齢でない限り、早期の比較的軽い症状には、まずこの系統の処方が推奨されています。レボドパ製剤より先に使用することで、レボドパによる高い治療効果を将来に温存できる点がメリットです。さらに、進行期においてはレボドパ製剤と併用することで 、レボドパ長期服用時おける効果の日内変動(ウェアリング・オフ、オン・オフ現象)の改善効果が期待でき、またレボドパの減量も可能なのです。

パーロデルは最初の麦角系ドパミン作動薬として開発されました。ドパミン受容体刺激作用にくわえ、プロラクチンと成長ホルモンの分泌抑制作用をあわせ持つ点が特徴です。最近は少量を高プロラクチン血症にともなう乳汁漏出症や高プロラクチン血性排卵障害などに用いられることが多く、パーキンソン病にはあまり処方されなくなりました。カバサールも同様に用いられますが、半減期が非常に長く1日1回の服用で済む利便性があります。ペルマックスは効き目のよいパーキンソン病治療薬として長年汎用されてきました。麦角系は吐き気や嘔吐を起こしやすく、また長期大量服用により心肺にフィブリンを形成し心臓弁膜症や肺線維症を引き起こすことがあります。

近年は、古くからの麦角系に変わり、非麦角系のビ・シフロールやレキップなどが第一選択されることが多くなりました。ミラペックスLAは1日1回服用の徐放錠で、有効成分はビ・シフロールと同じです。レキップCRも1日1回で済むので飲むのが楽です。新薬のニュープロパッチは唯一のドパミン作動薬の貼り薬で、1日1回貼付で24時間安定した効果が得られます。非麦角系は、麦角系でよく見られる吐き気などの消化器症状が比較的少なく、また心臓弁膜症など心肺の特異な副作用もまずありません。一方で、眠気や傾眠の副作用が目立ち、重大な副作用として突発的睡眠が報告されています。この点は十分な注意が必要です。


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<メモ>
  • 麦角(バッカク)とは、ライ麦などイネ科植物の花穂に寄生するキノコの仲間(真菌植物)です。菌核が、麦に生えた角(ツノ)のように見えるので、そう名付けられました。麦角にはいろいろな生理活性物質が含まれ、これをもとに多くの医薬品が開発されています。パーキンソン病に有用な麦角系ドパミン作動薬もその一つです。もう一方の非麦角系は、麦角成分に由来しない薬剤です。

    
    

 
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