概説 |
パーキンソン病のお薬です。ふるえやこわばりを改善し、体の動作をよくします。そのほか、高プロラクチンによる排卵障害や乳汁漏出症の治療にも用います。 |
作用 | 
- 【ドパミン受容体刺激作用】

- パーキンソン病では、脳内のドパミン系の神経の働きが悪くなり、手足のふるえ、こわばり、体の動作が不自由になるといった症状がでてきます。時間とともに徐々に悪化し、進行すると日常生活にも大きな支障となります。
このお薬は、ドパミン系の神経に働きかけ、そのようなパーキンソン病の症状を改善します。効果発現はやや緩慢ですが、十分な維持量により安定した効果が期待できます。発症初期には単独で、進行期にはレボドパ製剤と併用することが多いです。

- 【プロラクチン分泌抑制作用】

- ホルモンの一種「プロラクチン」は産後に母乳を出したり、排卵を止める役わりをしています(授乳中に妊娠しないように)。ところが、産後でもないのに多量のプロラクチンが分泌されてしまうことがあります。「高プロラクチン血症」です。排卵が止まり不妊の原因にもなります。
このお薬には、プロラクチンの分泌をおさえる作用があります。高プロラクチンが原因の排卵障害や無月経、乳汁漏出症などに有効です。また、高プロラクチンをともなう下垂体腺腫をおさえる働きもあります。
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特徴 |
- 多彩な生理活性をもつ麦角アルカロイド誘導体です。内分泌系ではプロラクチンの分泌にかかわり、また中枢神経系においてはドパミン系神経に作用します。これらの作用から、乳汁分泌抑制や高プロラクチン血性排卵障害、パーキンソン病などの治療に用いられています。
- 麦角(バッカク)とは、ライ麦などイネ科植物の花穂に寄生するキノコの仲間(真菌植物)です。菌核が、麦に生えた角(ツノ)のように見えるので、そう名付けられました。麦角にはいろいろな生理活性物質(アルカロイド)が含まれ、これをもとに多くの医薬品が開発されています。
- パーキンソン病治療薬としては、麦角系ドパミン作動薬に分類されます。レボドパほど劇的ではありませんが、安定した効果が得られ、運動合併症状がおさえられる点がメリットです。とくに高齢でない限り、早期の比較的軽い症状には、まずこの系統が処方されるものです。また、レボドパ製剤との併用により、病状の安定化がはかれ、レボドパの減量も可能です。
- 麦角系は、非麦角系のドパミン作動薬に比べ、眠気や傾眠の副作用は少ないほうです。けれど一方で、吐き気などの消化器症状が多くみられ、さらに長期大量服用時 まれとはいえ心臓弁膜症や線維症など 麦角系特有な病変が現れることがあります。このため、長期大量服用を要するパーキンソン病治療においては、優先的には使いません。他の非麦角系製剤で効果不十分な場合や副作用で使えないときに限り、この薬を選びます。
- 半減期が約65時間と非常に長く、少量で持続的な効果が得られます。全体的な副作用の発現率も、同類薬のなかでは比較的少ないです。
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注意 |
 【診察で】
- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。病気によっては症状を悪化させるおそれがあります。
- 妊娠中もしくはその可能性のある人は、医師に申し出てください。
- 別に薬を飲んでいる場合は、医師に伝えておきましょう。
- 副作用や注意点についてよく説明を受けてください。

- 【注意する人】

- 心臓弁膜症など、心臓弁膜に異常のある人は使用できません。処方に先立ち、聴診や心エコー検査によるチェックがおこなわれます。
- 適さないケース..心臓弁膜に異常のある人、妊娠中毒症、産褥期高血圧。
- 注意が必要なケース..重い肝臓病、胸膜炎、胸水、線維症、心膜炎、消化性潰瘍、レイノー病、統合失調症、低血圧症、重い心血管障害、授乳中、高齢の人など。

- 【飲み合わせ・食べ合わせ】

- 高血圧の薬と併用すると降圧作用が強くなることがあります。安定剤(フェノチアジン系、ブチロフェノン系など)と併用すると、両方の薬の作用が弱まるおそれがあります。
- 飲み合わせに注意..降圧薬、安定剤(フェノチアジン系、ブチロフェノン系など)、マクロライド系抗生物質(エリスロマイシンなど)。
 【使用にあたり】
- 服用量は病気により、また症状により異なりますので、医師の指示どおりにしてください。
- ふつう、少量から開始し、医師が効果や副作用をチェックしながら段階的に増量していきます。とくにパーキンソン病では、よい効果がでるまでに数週間かかることがあります。
- 症状が改善しない場合や、かえって悪化する場合は、早めに受診し医師とよく相談してください。
- とくにパーキンソン病では、急な中止により症状が悪化することがあります。自分だけの判断で飲むのをやめてはいけません。

- 【検査】

- 長期服用時は、定期的に心エコー検査で心臓弁膜に異常がないか調べます。
 【妊娠授乳】
- 妊娠中は使用しないことが望ましいです。妊娠を望まない場合は、妊娠しないよう避妊するようにしましょう。
- 妊娠を希望する場合で、服用中に妊娠の可能性がでてきたら、すぐに医師に連絡してください。排卵障害で用いている場合は、妊娠を確認しだいすぐに中止します。
- 病気によっては、妊娠中でもこの薬による治療を優先するかもしれません。リスク・ベネフィットについて説明を受けておくとよいでしょう。
- 授乳中は飲まないようにします(母乳の出が悪くなります)。やむをえない場合は授乳を中止することになっています。
 【食生活】
- 血圧が下がり、めまいを起こすことがあります。まれですが、前兆のない突発的な睡眠発作も報告されています。車の運転や高所作業など危険をともなう作業は避けてください。
- 急に立ち上がると、強い立ちくらみを起こすおそれがあります。急な動きはしないで、ゆっくり動作するようにしましょう。とくに飲み始めに注意してください。
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効能 |
 【効能A】
 【効能B】
- 乳汁漏出症
- 高プロラクチン血性排卵障害
- 高プロラクチン血性下垂体腺腫(外科的処置を必要としない場合に限る)
 【効能C】
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用法 |

- 【効能A】

- 通常、成人はカベルゴリンとして1日量0.25mgから始め、2週目には1日量を0.5mgとし、以後経過を観察しながら、1週間毎に1日量として0.5mgずつ増量し、維持量を定めるが、最高用量は1日3mgとする。いずれの服用量の場合も1日1回朝食後経口服用する。

- 【効能B】

- 通常、成人は1週1回(同一曜日)就寝前経口服用とし、カベルゴリンとして1回量0.25mgから始め、以後臨床症状を観察しながら、少なくとも2週間以上の間隔で1回量を0.25mgずつ増量し、維持量(標準1回量0.25〜0.75mg)を定める。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1回量の上限は1.0mgとする。

- 【効能C】

- 通常、成人はカベルゴリンとして1.0mgを胎児娩出後に1回のみ食後に経口服用する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
吐き気や食欲不振、胃の不快感、便秘などの胃腸症状が多いほうです。また、めまいを感じたり、立ちくらみを起こすこともあります。立ちくらみは、飲み始めに起こりやすいです。急に立ち上がったりしないで、ゆっくり動作するようにしましょう。
そのほか、幻覚や妄想など精神症状の副作用があります。とくに高齢の人は、いろいろな精神症状がでやすいので要注意です。また、薬の減量時や中止時には、悪性症候群(下記)にも念のため注意が必要です。
麦角系の特異な副作用として、間質性肺炎や心臓弁膜症、各種の線維症など、肺や心臓、胸部などに病変を生じることがあります。発現頻度は低いものの、もともとそのような病歴のある人、あるいは長期大量服用時に発現しやすいです。万が一のことですが、咳や息切れ、息苦しさ、胸の痛み、発熱などの症状があらわれたら、直ちに医師に連絡してください。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 幻覚、妄想、錯乱..変な声が聞こえたり、現実でない物や人が見える、非現実な体験、誤った思い込み、興奮・混乱、取り乱す。
- 悪性症候群(Syndrome malin)..急激な体温上昇、筋肉のこわばり、体の硬直、飲み込みにくい、発汗、ふるえ、意識がはっきりしない。
- 間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。
- 心臓弁膜症、心膜炎、胸膜炎、線維症..胸の痛み、背中の痛み、咳、息苦しい、息切れ、むくみ。
- 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が褐色。
- 狭心症..胸の痛み。
 【その他】
- 吐き気、食欲不振、便秘、下痢、口の乾き
- 不安、焦燥感、不眠、眠気
- 興奮、抑制がきかない(病的賭博、性欲亢進)
- ふらつき、めまい、立ちくらみ、血圧低下、動悸
- 肝機能値の異常、血液成分の異常。
- 発疹、顔のほてり、かゆみ。
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