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Top Menue 心臓の薬x7 心不全の薬-1

ジギタリス薬(強心配糖体)
ジゴキシンジゴシンラニラピッド

いわゆる強心薬として、古くから使われているお薬です。心臓の収縮力を強くし、脈をゆっくりさせます。そして、心不全のつらい症状がやわらぎます。実際に、ジギタリス薬を使用すると、心不全悪化による入院の割合が減るという臨床研究が報告されています。寿命を延ばす効果は疑問視されていますが、利尿薬のアルダクトンと併用した臨床試験では死亡率の低下も認められました。

最近のある研究では、より少量の投与が長期予後のうえで好ましいということです。服用量の適切なコントロール、心電図による不整脈のチェック、血液中のカリウム値の検査などをきちんとおこなう必要があります。慎重に上手に用いれば、長期的な予後の改善効果も期待できるでしょう。逆に、安直な使用は、かえって寿命を縮めるおそれがあります。医師の腕がためされる薬といえるでしょう。

治療中、もっとも注意が必要なのが「ジギタリス中毒」です。利尿薬など他剤との併用時、また腎臓の働きが悪い人、高齢の人などは とくに注意しなければなりません。吐き気や嘔吐、下痢、視覚の異常(チカチカ光る、黄色く見える)、頭痛、動悸(ドキドキ)、めまい、万一このような症状が現れたら、すぐ医師に連絡してください。薬の量が多すぎるかもしれません。

利尿薬
ラシックスルネトロンルプラックアルダクトンフルイトランサムスカ

利尿薬は、体の余分な水分を尿に排出し、心臓の負担を軽くします。よく処方されのは、ループ利尿薬のラシックスやルネトロン、ルプラック、抗アルドステロン薬のアルダクトンなどです。アルダクトンは慢性心不全における維持療法としても有用で、標準的な心不全療法に追加すると予後が改善されるという研究結果が得られいます(RALES)。フルイトランに代表されるサイアザイド系薬も心性浮腫に適応しますが、利尿薬としてはやや力不足で、むしろ降圧利尿薬として高血圧症の治療に広く用いられています。

利尿薬の副作用で一番多いのは電解質失調です。ラシックスなどループ利尿薬では、水といっしょにナトリウムやカリウムなどの電解質がたくさん排出されます。このため、それらが失われ、低ナトリウム血症や低カリウム血症を起こしやすいのです。一方、アルダクトンはカリウム保持性利尿薬と呼ばれるように、カリウムの排泄がおさえられる反面、かえって上がりすぎてしまうことがあります。ラシックスとアルダクトンのその相反する性質は、カリウムのバランスに好都合で、しばしば併用されます。また、新薬のルプラックはループ利尿薬に分類されるのですが、アルダクトンと同様の作用も持ち合わせており、比較的カリウムが失われにくいとされます。

最近発売されたバソプレシンV2受容体拮抗薬のサムスカは、水だけを排出する水利尿薬です。電解質の排泄を増やさないので、単独では用いず、他の利尿薬で効果不十分な場合に追加併用するようにします。ループ利尿薬とは逆に、脱水とともにナトリウムやカリウムの血清濃度が急上昇するおそれがあるので、治療にあたっては当初入院し、頻回に電解質の測定をおこなわなければなりません。また、めまいを起こしやすいので、高齢の人など転倒に要注意です。車の運転や高所での危険な作業にも十分注意しましょう。

抗アルドステロン薬
アルダクトンセララ

抗アルドステロン薬は、基礎心疾患の種類によらず、軽症から重症の慢性心不全に広く適用可能です。単独で用いることはなく、ACE阻害薬(次項)など従来の標準治療薬との併用が推奨されます。アルダクトンは、受容体選択性が低く、性ホルモン関連の副作用(女性化乳房等)がでやすいのが欠点です。一方、選択的抗アルドステロン薬とされるセララは、そのような副作用がみられません。カリウム保持性利尿薬でもあるので、高カリウム血症の発現に十分注意しなければなりません。


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<メモ>
  • 心不全を起こす病気として、たとえば心筋梗塞、心筋症、心臓弁膜症などがあげられます。原因となる病気の治療が重要です。

  • 心不全で心臓の働きが悪くなり、ポンプ機能が低下すると、血液や水分の循環が悪くなります。その結果、体に余分な水分がたまりやすくなり、浮腫(むくみ)を生じたり、息苦しさや疲れを感じるようになります。肺に水分がたまると、咳がでたり、ゼーゼーとぜん息のような呼吸になることもあります。このような状態が「うっ血性心不全」です。日常生活にほとんど支障のないごく軽いものから、絶対安静が必要な重いものまで程度はいろいろです。

  • 浮腫を放置すると心臓に負担がかかり、ますます心臓が弱り、さらに浮腫が悪化するという悪循環に陥ります。このような悪循環を断ち切るためにも、まずは利尿薬で‘むくみ’をとることが非常に重要なのです。

    
    

 
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