ホルモン補充療法
▼卵胞ホルモン薬(エストロゲン)
※プレマリン、エストリール、エストリオール、エストラダーム、ル・エストロジェル
ホルモン補充療法は、女性ホルモンの「卵胞ホルモン」を補う治療法です。閉経前後に少量を用いることで、更年期障害にともなう不快な症状が改善されます。さらに、長期に続けることで骨粗鬆症の予防効果なども期待できます。ふつう、黄体ホルモン薬と併用しますが、エストリールは単独でも用います。飲み薬のほか、皮膚から直接吸収させる貼り薬もよく使われています。持病のある人は医師に報告しておきましょう。乳がんや子宮体がん、血栓症のある人は禁忌です。
▼黄体ホルモン薬(プロゲステロン)
※プロベラ、ヒスロン
上記の卵胞ホルモン薬といっしょに用います。併用により、子宮がん発生の危険性がなくなります。数種類の黄体ホルモン薬がありますが、一般的には、中性脂肪を増やす作用の弱いプロベラかヒスロンを用います。
<メモ>
●ホルモン補充療法には、いくつかの方法があります。卵胞ホルモン薬と黄体ホルモン薬を併用するのが基本ですが、子宮を摘出された人は卵胞ホルモン単独でおこないます。また、毎日飲み続ける方法と、休薬期間を設け周期的に飲む方法があります。周期的な飲み方では、生理のような出血が起こります。自然な生理がまだある場合と、そうでない場合、また本人の意向もふまえて治療法が決められます。
●副作用で多いのは、乳房の緊満感や痛み、不正出血、吐き気などです。これらは、2~3カ月して体が慣れてくればたいてい軽快しますので、それほど心配いりません。貼り薬では"かぶれ"も多いです。毎回貼る場所を変えましょう。
●黄体ホルモン薬との併用により、子宮がんになる確率はむしろおさえられます。けれど、長期服用により乳がんになる率が少し増えることが知られています。その割合は1万人に8人のところ11人に増えるというぐあいです。婦人科健診を含め定期的に検査を受けていればより安心と思います。
●とくに長期使用を前提とする場合、その利点だけでなく発がんリスクなど不利益についても説明を受けてください。医師とよく話し合い、納得のうえで治療にあたることが大切です。大規模な臨床試験において、高齢者に対するホルモン補充療法は利益よりも不利益のほうが大きいことが示されています。安易な老化予防を目的とした長期使用は避けたほうがよいでしょう。
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