中耳炎(内用)-2
▼マクロライド系抗生物質
※エリスロシン、エリスロシンDS、クラリス、クラリシッド、ルリッド
滲出性中耳炎に対し、少量のマクロライド系抗生物質が数カ月単位で処方されます。「マクロライド長期少量投与療法」といって、最近よく試みられる治療法です。本来の抗菌作用を期待するものではなく、耳管の線毛運動を活発にする作用があるようです。
▼粘液調整薬
※ムコダイン
滲出性中耳炎に用います。中耳内の水分の排出を助ける働きがあります。長く飲んでも、副作用はほとんどありません。
▼その他
※セファランチン、消炎酵素薬(エンピナース、ノイチーム、レフトーゼ)、抗アレルギー薬(ザジテンなど各種)
セファランチンは、弱い抗アレルギー作用を持つ植物由来の薬です。大人の滲出性中耳炎に使われることがあります。鼻炎や副鼻腔炎をともなう場合は、消炎酵素薬や抗アレルギー薬も併用されます。[参:鼻炎の薬(内用)]
<メモ>
●耳と鼻は、耳管というトンネルでつながっています。このトンネルの通気が悪いと、中耳内に水分が溜まり、耳の聞こえが悪くなります。このような状態が「滲出性中耳炎」です。小さな子供に多いのですが、高齢の人にもみられます。
●鼻炎や副鼻腔炎(蓄膿)があれば、合わせて治療します。耳に空気を送り込む耳管通気による治療も重要です。
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