副 項 目 | パーキンソン様症状、薬剤性パーキンソニズム、ジスキネジア、ジストニア、アカシジア |
程 度 | ★★ |
概 説 | 錐体外路系と呼ばれる神経の働きが悪くなると、じょうずに体の動きをコントロールできなくなる。薬による錐体外路症状は、脳のドーパミン2受容体が過度に遮断されることで生じる。前項のパーキンソン様症状や遅発性ジスキネジアも錐体外路障害のひとつ。原因薬はおもに抗精神病薬で、その長期大量服用時においては高頻度に発現する。ジストニア(下記)は子供にもでやすく、吐き気止めのメトクロプラミド(プリンペラン)や抗アレルギー薬のオキサトミド(セルテクト)による発症例も報告されている。 |
症 状 | パーキンソン様症状(前項)、ジスキネジア(口周辺や舌の異常な運動、舌のもつれ、手足が勝手に動く)、ジストニア(顔や首の強いこわばり、首がそり返る、ひきつけ、けいれん、目が正面を向かない、目の玉がクルクル回る、眼球上転)、アカシジア(ソワソワ落ち着かない、じっとできない、動き回りたくなる、少し動き回ると楽になる) |
原因薬の例 | おもに抗精神病薬。そのほか抗うつ薬(三環系)、安定剤、吐き気止め(ベンザミド系)、抗アレルギー薬(オキサトミド)、抗てんかん薬(バルプロ酸)、一部の降圧薬(メチルドパ)など。 |
予防・対策 | ● 抗精神病薬では、予防薬(抗コリン性パーキンソン病治療薬)の併用 ● 上記のような症状があらわれたら、すぐに病院に連絡または受診 ● 高齢の人や子供はとくに注意 |