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▼プロテアーゼ阻害薬 ※ノービア(RTV)、ビラセプト(NFV)、レクシヴァ(FPV)、レイアタッツ(ATV)、プリジスタ(DRV)、カレトラ(LPV/RTV) プロテアーゼという酵素の働きをおさえてエイズウイルスの成熟を阻止します。強力な抗ウイルス作用をもちますが、単独使用はせず前項のヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬との併用が原則です。特徴的な副作用として高脂血症や尿酸値上昇、高血糖などがあげられます。また、長く続けていると リポジストロフィーといって体脂肪が偏って沈着し、手足や顔が痩せる一方で、胸や肩・腹部が太ってくることがあります。この系統は、薬物間相互作用を起こしやすいので、薬の飲み合わせにも十分な注意が必要です。 ノービアは開発が古いプロテアーゼ阻害薬で、抗ウイルス作用はあまり強くありません。最近は抗ウイルス作用よりも、他のプロテアーゼ阻害薬の血中濃度を維持するためのピルブーストとして併用されることが多いです。この目的で、カレトラには初めからノービアが配合されています。新薬のレクシヴァとレイアタッツは、服用が簡単で副作用も比較的少ないことから、初回治療における主要薬(キードラッグ)として推奨されています。プリジスタは、耐性ウイルスにも高い治療効果が期待できる新薬です。 ▼インテグラーゼ阻害薬 ※アイセントレス(RAL)、テビケイ(DTG)、トリーメク(DTG+ABC/3TC)、スタリビルド(EVG+COBI+TDF/FTC) 新しい作用をもつ抗エイズウイルス薬です。ウイルスの遺伝子が人の遺伝子に組み込まれれないように働きます。効きかたが違うため、従来の抗ウイルス薬が効かない場合や副作用で使えないときに有用です。標準治療で効果不十分な場合でも、この薬を含めた多剤併用療法において60%〜70%くらいの有効性が示されています。また、初回治療においても、標準薬の一つエファビレンツ(ストックリン)と同等もしくはそれ以上の効果が得られています。比較的 副作用が少なく、相互作用による併用制限もほとんどないことから、3剤併用療法における主要薬(キードラッグ)として広く用いられるようになりました。推奨される併用薬は、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬のラミブジン・アバカビル(エプジコム)やテノホビル・エムトリシタビン(ツルバダ)などです。トリーメクとスタリビルドは主要薬としてインテグラーゼ阻害薬を採用した配合剤で、他剤と併用することなく1日1回1錠の服用で済みます(次項)。 ▼侵入阻止薬 ※シーエルセントリ(MVC) ウイルスが免疫細胞内へ侵入するのを阻止する薬剤です。今までにない作用機序なので、既存薬が効きにくい薬剤耐性ウイルスにもよい効果が期待できます。ただし、有効なのはケモカイン受容体5(CCR5)を介して侵入するCCR5指向性エイズウイルスに限ります。ウイルスの指向性を特定するには専門性の高い検査が必要なこともあり、初回治療における処方はまだ少ないです。なお、CCR5指向性エイズウイルスは、未治療症例でより多く認められ80〜85%、治療経験のある症例では低減し50%程度となることが知られています。 [PR] 人気の薬系書籍ベスト30 「くすり本NAVI 」
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おくすり110番 |