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Top Menue 細菌感染の薬x9 結核の薬-1

イソニアジド製剤(INH)
イスコチンヒドラ

イソニアジドを含有する製剤で、抗結核薬として第一線薬に位置付けられます。抗菌力が強く、その作用は殺菌的です。ふつう、次のリファンピシンなど他の抗結核薬と併用しますが、発症予防薬として単独で用いることもあります。ビタミン薬(V.B6)と併用するのは、末梢神経炎(手足のしびれ)の副作用を予防するためです。

リファマイシン系抗生物質
リファジンミコブティン

リファジンの有効成分はリファンピシン(RFP)です。イソニアジドとともに第一選択される抗結核薬です。抗菌作用に優れ、この薬のおかげで短期間でより確実に結核が治せるようになりました。人によっては発疹が出たり発熱することがありますが、総じて副作用は少なく抗結核薬としては安全性が高いほうです。一つ欠点を上げるとすれば、薬物間相互作用(CYP3A4誘導)を起こしやすい点かもしれません。

一方、ミコブティンはリファンピシンより細胞移行性が高く、リファンピシン耐性結核菌の約30%に効果があるとされます。また、薬物間相互作用もリファンピシンほどではなく、併用薬の制約も少ないです。このため、、リファンピシンが副作用や薬物間相互作用で使いにくいとき、あるいはリファンピシン耐性で十分な効果が得られない場合に第2選択されます。

ピラジナミド製剤(PZA)
ピラマイド

抗菌力は弱いほうですが、病巣内に潜んで生き残っている結核菌にも有効です。第一線薬に位置付けられ、通常、初期治療薬としてリファンピシンやイソニアジドとともに2カ月間併用します。副作用として、高尿酸血症があらわれたり、まれに重篤な肝障害を起こすことがあります。このため肝臓病のある人は使用できません。また、妊娠中は慎重に使用する必要があります。

エタンブトール製剤(EB)
エブトールエサンブトール

抗菌力はそれほど強くありませんが、他の薬が無効な場合でも 変わりない効果が期待できます。通常、リファンピシンやイソニアジドなどと併用して、治療効果をあげるようにします。注意する副作用として、視力障害があります。毎朝、新聞を片目ずつ一定の距離で読むなどして、視力の状態をチェックするとよいでしょう。


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<メモ>
  • 結核は、結核菌が増殖し、体をむしばんでいく病気です。おもな病変部位は肺で、かつて肺病として恐れられ、たいへん多くの人がこの病気に苦しみました。近年、衛生面や栄養状態の改善、BCGなど予防接種の実施、優れた治療薬の開発などにより、その数は激減、過去の病気とさえ言われるようになりました。

  • ところが最近、学校や老人ホームでの集団感染、あるいは病院での院内感染が目立つようになりました。若い人では結核菌に対する免疫が弱いこと、またお年寄りでは免疫力の低下にともない体の中に潜んでいた結核菌が再増殖することなどが原因とされます。日本の結核罹患率は先進国の中では以前高い水準です。決して油断できません。

  • 結核の治療は、複数の抗結核薬による併用療法をおこなうのが基本です。併用により短期治癒を可能とし、また耐性出現を防ぐことができるのです。通常、初めの2ヵ月間は第一線薬のイソニアジド、リファンピシン、ピラジナミド、エタンブトールの4剤による強化療法をおこないます。エタンブトールの代わりに注射用抗結核薬のストレプトマイシン(SM)(次項)を代用することも可能です。その後の4ヵ月間はイソニアジドとリファンピシンの2剤に減らし、合計6ヵ月間で治療を終了します。

  • 高齢の人、または肝臓が悪くピラジナミドが使いにくい場合に適用される別の治療法もあります。イスコチン、リファンピシン、エタンブトール(またはSM)の3剤で2ヵ月間初期治療をおこない、その後イスコチンとリファンピシンの2剤による維持療法を7ヵ月間続ける方法です。

    
    

 
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