▼SSRI
※デプロメール、ルボックス、パキシル、ジェイゾロフト
憂うつな気分や不安感をやわらげ、気持ちを楽にします。うつ病のほか、強迫性障害や社会不安障害(デプロメール、ルボックス)、パニック障害(パキシル)などにも使われます。さらには、摂食障害、過食嘔吐、女性の月経前のうつ症状などにも応用されるかもしれません。
いわゆるSSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)は「選択的セロトニン再取り込み阻害薬」と訳されます。セロトニン系の神経にだけ選択的に働くのが特徴です。この特性により、従来の薬に多くみられる口の乾きや便秘などの不快な副作用が軽減されます。効果的には、従来の抗うつ薬と大差はありません(メモ参照)。
飲み始めの吐き気や下痢は、2週間くらいで軽くなることが多いです。また、人によっては、かえって神経が過敏になり不安感が強まることがあります(jitteriness症候群)。これら飲み始めの症状が強いときは早めに医師と相談してください。服用量が多すぎるのかもしれません。その後の副作用は比較的少なく、長期の維持療法にも適します。
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<メモ>
- SSRI系のデプロメール(ルボックス)と、従来の三環系抗うつ薬のトリプタノールを比較した臨床試験がおこなわれています。改善率(中等度改善以上)は、デプロメールを飲んでいた人で55%(57人/104人)、トリプタノールで54%(59人/110人)で差はありませんでした。副作用発現率は、それぞれ51%、58%で、デプロメールのほうが少ない傾向がみられました(統計学的な有意差はなし)。口の渇きの副作用に限ると14%対29%となり、デプロメールのほうが少ないことが示されています。逆に吐き気や悪心は、デプロメールに多くみられました。別系統の抗うつ薬レスリンと比較した試験でも、効果や副作用の発現率に大きな差はありませんでした。
- ふつう少量より開始します。副作用に気をつけながら、よい効果のでる量まで徐々に増やしていきます。これは、服用開始時の悪心などの不快症状や気分障害を回避するという意味でも大切なことです。
- 胃腸症状のほか、頭痛、眠気、不眠、性欲低下などの副作用もみられます。重い副作用は頻度的にほとんどありませんが、SSRIの特異な副作用として「セロトニン症候群」があります。万一のことですが、念のため頭に入れておいたほうがよいかもしれません。混乱、意識障害、発熱、発汗、けいれんなど・・なにか普段と違う「おかしいな」と感じたら早めに受診するようにしてください。
- 抗うつ薬を急に中止すると反発的な症状がでることがあります。めまい、吐き気、震え、不眠、不安感といった症状です。自分だけの判断で止めないで、医師の指示のもと徐々に減量するようにすれば大丈夫です。
- 若い人に用いる場合、治療上の不利益についても考慮する必要があります。症状によっては処方を控えなければなりません。SSRIを含む複数の抗うつ薬の臨床試験を分析したところ、24歳以下では かえって悪い衝動を引き起こすおそれがあるとの報告があるためです。さらに、7〜18歳のうつ病患者を対象としたパキシルの臨床試験では、有効性が確認できないばかりか、悪い結果を生じる割合が高まると結論しています。

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