▼免疫抑制薬
※プロトピック軟膏
プロトピック軟膏は、免疫抑制薬のタクロリムスを外用化した新薬です。ステロイドではありませんが同じくらいの強さがあります。とくに顔や首など皮膚のうすい部位での効果がよく、顔の赤みや、首の湿疹に向いています。塗り始めにヒリヒリ感や熱感などの皮膚刺激症状が高率であらわれます(60〜70%)。ただ、たいてい一時的で2、3日、長くても1週間ほどで軽くなり、その後によい効果がでてきます。
そのほか、いくつか注意点があります。第一に、ジュクジュクした潰瘍面や掻き傷のある患部には使用しないこと。第二に、塗布した所はできるだけ日光にさらさないことです。また、長期使用中は、細菌やウイルスによる皮膚の感染症にも注意が必要です。”ブツブツ”や”水ぶくれ”など皮膚の異常に気付いたときは、早めに受診するようにしてください。
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<メモ>
- プロトピック軟膏の有効成分タクロリムスは、筑波山麓の土壌で見つかった放線菌の代謝産物です。強力な免疫抑制作用を持っており、臓器移植後の拒絶反応予防薬(プログラフ)としても使われています。
- プロトピック軟膏の強さは、ステロイド薬の3群[強力]に匹敵するとされます。代表的なステロイド外用薬のリンデロンと同じくらいの強さがあると考えてよいでしょう。ただ、皮膚が厚く硬くなった患部での効果は劣ります。
- ステロイド同様、症状をおさえる対症療法薬です。アトピーの原因そのものを治すことはできません。
- もともと、日光(紫外線)は皮膚ガンの危険因子です。プロトピック軟膏を塗ると、その危険性が少し高まるおそれがあります。皮膚の免疫力が低下するからです。万が一のことを配慮してですが、プロトピック軟膏を塗った部位は、日光に長時間さらさないよう指導されると思います。
- プロトピック軟膏は期待の大きい新薬ですが、ステロイドと同様に医師の慎重な判断で使用されます。長期使用時の有効性や安全性が確立されているわけでもありません。症状や季節に応じて塗布部位や塗布間隔を調整する必要もでてきます。ステロイド同様、漫然と使用することなく、そのときどきの症状に応じたきめ細かな指導を受けるようにしてください。

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