$G@効果とは(3)?

<最終効果の視点>

優れた新薬が次々と開発され、高血圧、糖尿、高脂血症などの成人病を、ほぼ確実にコントロールできるようになりました。けれども、目先の作用だけでなく、長期的あるいは最終的に患者さんにどのようなメリットをもたらすのかということがもっとも重要なことです。

たとえば、降圧薬の最終的な効果とは、心臓病や脳卒中をどのくらい予防し、また長生きにつながるかということです。糖尿病の薬では、腎臓や目の合併症を抑えられるか、高脂血症の薬では、はたして心筋梗塞の予防につながるのかということです。万一でも、かえって寿命が短くなってしまっては困ります。

このような薬の最終的な効果を科学的に検証するには、長期にわたる「大規模臨床試験」をおこなう必要があります。できたなら二重盲検による比較試験が理想です。倫理面の問題もあるのですが、残念なことに日本ではこのような研究はほとんどおこなわれていません。

●降圧薬→血圧低下→心臓病や脳卒中を予防できるか→長生きできるか
●血糖降下薬→血糖値低下→腎臓や目の合併症を予防できるか→長生きできるか
●コレステロール低下薬→コレステロール値低下→心臓病を予防できるか→長生きできるか
●抗不整脈薬→不整脈の減少→長生きできるか
●肝臓の薬→肝機能値の改善→肝硬変を予防できるか→長生きできるか
●骨粗鬆症治療薬→骨量増加→骨折を予防できるか→寝たきりを予防できるか
●安定剤・抗うつ剤→気分が楽になる→長期的な幸せに結びつくか
●ステロイド外用薬→赤み、かゆみがとれる→長期的な改善効果があるか→完治できるか

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