$G@薬価とは?

薬価とは、病院の薬の値段のことです。病院や薬局では、この値段をもとに保険請求をおこない、その一部は外来窓口で請求されます。おおまかにいえば、1錠10円の薬を、1回1錠、1日3回、7日分の処方で、合計210円になるわけです。実際には、これに処方せん料や、調剤料、指導管理料などいろいろな技術量が加算されます。病院から薬をもらう場合と、処方せんで薬局からもらう場合とで会計が一致しないのは、薬の計算方法や技術量が異なるためです。薬の値段が異なるわけではありません。薬価は全国どこでもいっしょです。

ところで医療機関では、薬を薬価よりも安い値段で仕入れています。したがって儲けがでます。いわゆる「薬価差益」です。この仕入値はまちまちで、メーカーや卸との交渉にもよります。かつて、薬価差益率30%とか40%というのはざらで、病院の大きな収入源となっていました。薬を使えば使うほど儲かるわけで、薬漬けにつながるという指摘にもうなずけます。さすがに最近は、たびかさなる薬価の引き下げで、薬価差10%そこそこという感じです。薬価差の縮小は、街の薬局に処方せんを出す引き金にもなっています。

薬価は、1~2年毎に改訂されます。これは、国の医療費抑制策の一環でもあります。事前に医療機関の仕入値が調査され、これを参考に国(厚労省)が決めます。安値で販売されている薬は、そのぶん薬価の引き下げ幅が大きくなるものです。したがって、同じ成分、同じ効能の薬でも、薬価に差がつくことがあります。新薬の特許切れのあとに販売される後発品(ジェネリック医薬品)、いわくゾロ品は、薬価も仕入値も安いのがふつうです。

一方、新薬の薬価の決め方には、一定のルールがあります。研究開発費などのコストが考慮されますし、今までにない画期的なものであれば、そのぶん薬価が高くなります。最終的には国が決めますが、製薬メーカーが納得せず薬価収載が見送られるというケースも見受けられます。

次$FZ この目次$G@

$GVHome