鉄、亜鉛
▼鉄剤
※フェロミア、フェルム、フェロ・グラデュメット、テツクール、スローフィー
鉄は、赤血球の原料です。不足すると「鉄欠乏性貧血」を起こします。鉄分は、体内に一定量が貯蔵され、寿命のきた赤血球から再利用されます。したがって、ふつう、不足することはありません。ただし、育ち盛りの女子、妊娠中の女性などは不足しがちです。鉄不足のサインとして、氷をむやみに食べたりする「異食症」があらわれることも知られています。
鉄欠乏性貧血の原因として、体内でなんらかの出血が続いている可能性があります。出血は体内の鉄分を失うことでもあるのです。女性に貧血が多いのは、生理により血液が失われるためです。鉄分の多い食事の心がけも大切ですが、一度、鉄の備蓄が枯渇すると、食事だけではなかなか回復できません。このような場合に、鉄剤で鉄分を補うようにします。
鉄剤は、空腹時や寝る前に飲むと吸収は良いのですが、胃を荒らすことがあります。胃の弱い人は食後もしくは食後すぐに飲んだほうがよいでしょう。鉄剤を飲み始めると、まもなく貧血症状が改善されますが、その後もしばらく続けます。鉄分の貯蔵量を十分にするためです。便が黒くなっても、薬の色ですので心配いりません。なお、鉄分の吸収を高めるためビタミンCといっしょに飲むことがあります。
▼亜鉛
※硫酸亜鉛、(プロマック)、(亜鉛含有サプリメント)
亜鉛も体のなかでいろいろな役わりをしています。とくに舌の味覚や鼻の嗅覚に深くかかわっています。味覚障害の半数は亜鉛欠乏性といわれます。女性の1日所要量は9mgですが、若い女性の摂取量は平均でも6.5mg程度だそうです。亜鉛欠乏性の味覚障害には、硫酸亜鉛やプロマックを用います。プロマックは、本来、胃の薬ですが、亜鉛分が含まれるので代用されています。服用期間は、数カ月~半年くらいです。中止後も、栄養バランスを考慮した食事を十分にとるようにしましょう。
<メモ>
●鉄剤は、子供の手のとどかない所に保管してください。子供の場合、数錠でも激しい中毒症状を起こすおそれがあります。万一、多量に飲んでしまった場合、水をたくさん飲ませて吐かせ、すぐに受診してください。
●味覚異常の20~30%は薬剤性で、そのうちの半数は亜鉛欠乏をまねくためとされます。服用中の薬は医師に報告しておきましょう。
●鉄は、肉類、レバー、ウナギ、ひじき、しじみ、あさり、のり、大豆、ほうれん草などに含まれます。良質なタンパク質をいっしょにとることが大切です。
●亜鉛は、カキ(貝)、数の子、そば、ナッツ、アーモンド、ごま、緑茶などいろいろな食物に含まれます。
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