AD・HDの薬
▼中枢神経刺激薬
※コンサータ
国内初のAD・HD治療薬になります。主成分は「中枢神経刺激薬」のメチルフェニデート、これを長時間作用型の徐放錠としたものです。アメリカを中心に海外でも広く使われ、AD・HDの標準治療薬として位置付けられます。
明確な作用機序は不明ですが、脳内における神経伝達物質のドパミンやノルアドレナの活性化が、諸症状の改善につながると考えられています。比較的速効性で、子供のAD・HDにみられる不注意、多動性、衝動性のいずれにも有効です。
副作用の発現率はやや多く、口の渇き、食欲不振、吐き気、便秘、不眠、頭痛、動悸などが起こりやすいです。それほど心配いりませんが、ひどいときは早めに受診してください。また、子供の体重減少や成長遅延が気になるときは、医師とよく相談してみましょう。
なお、メチルフェニデートは、もともと 抗うつ薬として使用されてきましたが、乱用や依存が問題となり、こちらの適応は削除されました。安易に用いてはいけないので、処方や調剤ができるのは、一定の基準を満たす登録済みの医療機関や薬局に限られます。
▼非中枢神経刺激薬
※ストラテラ
国内2番目のAD・HD治療薬。薬理作用からは「選択的ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(Selective NorAdrenalin Reuptake Inhibitors)」に分類されます。コンサータとは効き方が違う「非中枢神経刺激薬」なので、依存・乱用のリスクがほとんどなく、またコンサータで禁忌とされる過度の不安・緊張などの併存障害をもつ人にも使用可能です。
詳しい作用機序はよく分かっていませんが、神経伝達物質のノルアドレナリンの濃度を上昇させる作用があり、これがAD・HDの諸症状の改善につながると考えられています。速効性はなく、効き方はメチルフェニデートよりゆるやかです。服用開始2週間くらいから徐々に効き始め、6~8週目で効果が安定してきます。副作用も比較的少ないです。
<メモ>
●注意欠陥・多動性障害(AD・HD)は、学齢期の子供に多くみられる精神的な発達障害の一つです。集中力や注意力が欠如し、また多動性・衝動性が顕著にあらわれ、学校での集団生活や学業にも支障となってきます。ある調査によると、子供の3~7%くらいの割合でみられるそうです。
●まず環境調整をはかるとともに、社会生活に適応するためのレーニングをおこなうなど、薬以外の治療をきちんとおこなうことが重要です。それでも改善がみられず、症状が強い場合に薬物療法を考慮します。薬で完全に押さえ込むというより、症状を少しやわらげ社会に適応するための手助けと考えたほうがよいでしょう。一つの個性として受け入れ、前向きに気長に向き合うことが大切と思います。
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