認知症の薬
▼AChE阻害薬
※アリセプト
アルツハイマー型認知症に用いるお薬です。有効率は20~30%くらいで、記憶や思考力を数カ月~1年ほど前の状態まで回復できます。そのぶんだけ、家族とふれあえる時間が長くなるといえるでしょう。ただし、対症療法薬ですので、病気そのものの進行を遅らせることは困難です。よくなった症状を永続的に維持することはできないのです。
副作用は少ないほうです。人によっては、飲み始めに食欲不振や吐き気を催すことがあります。また、薬の影響が心臓や胃腸におよぶことがあります。心臓病や胃潰瘍、喘息など別に病気のある人は医師に報告しておいてください。薬の服用は、ご家族など介護者のもとでおこなうようにしましょう。
▼脳循環代謝改善薬
※サアミオン、セロクラール、ケタス、ルシドリール
認知症に対する正式な効能は認められていません。脳卒中後の意欲低下もしくは"めまい"の改善に適応します。以前は、このての薬が盛んに使われていましたが、98年の再評価により、その多くは製造中止となりました。
▼その他
※ビタミンE(ユベラなど)、女性ホルモン薬(プレマリンなど)
ビタミンEのアルツハイマー病に対する効果が注目されています。確立された治療法ではありませんが、有効性を示す臨床研究が報告されています。女性ホルモン薬(エストロゲン)のプレマリンは、女性ホルモン補充療法として用いられています。イタリアでおこなわれた加齢に関する調査で、エストロゲン服用者はアルツハイマー病になる危険性が75%低いと報告しています。一方で、長期的な治療効果に関しては否定的な報告もあります。
<メモ>
●認知症は、大きく3つのタイプに分かれます。アルツハイマー病によるもの、脳卒中後の脳血管障害によるもの、それと両方の混合型です。アルツハイマー病の根本的な原因はわかっていませんが、記憶や思考力の衰えは脳内の神経伝達物質「アセチルコリン」の不足が関係しています。アリセプトの痴ほう改善効果は、アセチルコリンの分解をおさえ、その量を増やすことによります。
●薬の影響で痴ほうのような症状を起こすことがあります。とくに、高齢の人で多種類の薬を飲んでいる場合は要注意。安定剤、睡眠薬、抗うつ薬、血糖降下薬・・。ある痴呆外来で調査したところ、薬物性の認知症症候群が4割を占めていたそうです。
→次
病気別Top
┗脳に働く薬
戀Home