$Eu不妊症の薬-1

▼排卵誘発薬
クロミッドフェミロンセキソビット

排卵障害による不妊症に用います。脳に働きかけて、性腺刺激ホルモン(卵胞刺激ホルモン)の分泌を増やす作用があります。十分な性腺刺激ホルモンにより卵胞が大きく育ち、排卵できるようになります。一般的には、クロミッドがよく使われます。生理のみられる無排卵周期症の場合で、排卵の成功率は70~80%以上、第1度無月経でも60~70%くらい有効です(妊娠にいたる例はこれほど高くありません)。

クロミッドは、生理開始の5日目から1日1錠を5日間服用します。服用終了後、1~2週間で排卵が起こります。排卵の有無を確認するため、必ず基礎体温を記録してください。排卵がみられなかった場合、次回は2錠に増やします。

副作用は少ないほうですが、まれに卵巣への刺激が強すぎて卵巣が腫れることがあります。下腹部の張りや痛みが現れたら、すぐ医師に連絡してください。そのほか、吐き気、頭痛、ほてり、いらいら感、目のかすみなどもみられます。目がかすむ場合は、車の運転などの危険な作業は控えましょう。


<メモ>
●不妊の原因は、排卵障害や子宮の器質的な問題、さらに男性不妊も含めさまざまです。個々のケースにより治療法も異なります。たとえば子宮内膜症、子宮筋腫、クラミジア感染症などが原因であれば、そちらの治療を優先します。また、精神的なストレスや、過度なダイエットで排卵が止まってしまうことがあります。このような場合、心身の休養とリフレッシュ、食生活の改善をはかることが大切です。排卵障害の治療薬としては、まずクロミッド、あるいはセキソビットが試みられます。

●セキソビットの排卵作用は、クロミッドよりやや劣るようです。一方で、頸管粘液の分泌抑制が少ないというメリットがあります。

●受精卵の着床しやすい環境を作るため、あるいは排卵を促すために、クロミッドの服用に続き、女性ホルモン薬やhCG注射薬(次項)を用いることがあります。

●排卵誘発薬を用いると二子の可能性が少しでてきます(5%)。医師から、安全性などもについてもよく説明を受け、納得のうえで治療にあたってください。

●クロミッドは、男性不妊症に応用されることがあります。

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