$Eu子宮内膜症-1

▼鎮痛消炎薬(NSAIDs)
ロキソニンボルタレンブルフェンポンタールなど

この系統の鎮痛薬は「プロスタグランジン」という体内物質の合成を強力に阻害します。プロスタグランジンには子宮を収縮させる作用があり、月経痛にもかかわっています。したがって、プロスタグランジンの生合成を抑える鎮痛薬は、子宮内膜症における月経痛や関連痛に効果的です。場合によっては、生理予定日の2~3日くらい前から飲んでおくよう指示されるかもしれません。プロスタグランジンの生合成を先回りして抑えてしまうわけです。胃を荒らすことがありますから、食後に多めの水で飲むとよいでしょう。

▼非ピリン系鎮痛薬
アセトアミノフェンカロナール

実績のある安全性の高い解熱鎮痛薬です。アニリン系薬剤であり、一般的な鎮痛薬NSAIDsとは作用機序が違います。NSAIDsに比べ、効果はゆるやかですが、副作用が少なく長期の使用も比較的安全です。


<メモ>
●女性の10人に1人は、子宮内膜症をもっているといわれます。悪性の病気ではないので、症状がない場合や不妊の原因になっていなければ、ただちに治療が必要というわけではありません(子宮内膜症も子宮筋腫も、閉経後に自然に小さくなり治ってしまう)。子宮内膜症の診断は、まず問診や内診、超音波検査などで臨床診断をおこないます。確定診断には腹腔鏡による検査が必要です。

●子宮内膜症の治療は手術と薬物治療に大別されます。薬物治療としては、まず対症療法的に鎮痛薬(NSAIDs)を用いるのが一般的です。鎮痛薬でコントロールできない場合には、次項の女性ホルモン関連薬による治療がおこなわれます。

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