$Eu片頭痛の薬-1
▼鎮痛薬
※アセトアミノフェン、カロナール、バファリン(アスピリン)、ポンタール、ブルフェン、ロキソニン、ボルタレン、ナイキサンなど。
軽い片頭痛には一般的な鎮痛薬でも対処可能です。とくに、生理と関係している場合によく処方されます。また、片頭痛専門のトリプタン系あるいはエルゴタミン系薬剤が副作用で使えないときにも有用です。ただし、強力な鎮痛薬を安易に常用していると、かえって頭痛(薬物性頭痛)を起こしやすくなることがありますので注意が必要です。
▼トリプタン系
※イミグラン、イミグラン点鼻液、ゾーミッグ(速溶錠)、レルパックス、マクサルト(崩壊錠)、アマージ
片頭痛に一番よく処方されるのがトリプタン系薬剤です。イミグラン錠を皮切りに、同系の製品が次々と発売されています。普通錠のほか、水なしで飲める速溶錠、効き目が早い点鼻薬、速効性で効果がより確実な注射薬などがあります。一般的には錠剤を用いますが、嘔吐をともなう重症例には点鼻や注射も有用です。症状によっては、錠剤と点鼻薬を併用します。
いずれも、頭痛発現時に頓用します。ポイントは早期使用、あまり遅れると十分な効果が得られないことがあります。飲み薬の場合、頭痛発現後10分以内を目安にしてください。副作用は少ないほうですが、飲み始めに、胸のつかえ感や圧迫感、熱感、フワフワ感など異常な感覚があらわれることがあります。多くは一過性で心配ないと思いますが、つらいようでしたら早めに受診し医師と相談してください。
▼エルゴタミン系(麦角アルカロイド)
※クリアミンA、クリアミンS
エルゴタミン製剤は古くからありますが、トリプタンの開発により処方機会はだいぶ減りました。ふつう、トリプタン系が無効な場合や、副作用で使えないときに選びます。効果的な飲み方は、やはりできるだけ早く頓服することです。先手を打ち発作予感時に飲むとよいでしょう。
クリアミンは、エルゴタミンを主成分とする強力な血管収縮薬で、ほかにイソプロピルアンチピリンとカフェインが配合されています。ピリン系成分が配合されますので、ピリンアレルギーのある人は使用できません。なお、同じ作用をもつトリプタン系との同時服用は避ける必要があります。妊娠中はどれも禁止です。
▼制吐薬
※プリンペラン、ナウゼリン
吐き気や嘔吐をともなう場合、吐き気止めを併用します。
<メモ>
●片頭痛は慢性頭痛のひとつです。ズキンズキンと脈打つような強い頭痛が起こり、吐き気や嘔吐を伴うことも多いです。発作の前に、目がチカチカするなど特異な前兆が現れる人もいます。
●片頭痛の薬には、頭痛発現時に用いる頓用薬と、毎日飲む予防薬があります。これらを正しく使い分けなければなりません。頓用薬には、専門のトリプタン系とエルゴタミン系薬剤がありますが、軽症な場合など一般的な鎮痛薬も選択肢の1つです。予防薬については、次項で述べます。
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