原虫の薬
▼トリコモナス腟炎の薬
※フラジール内服錠/膣錠
トリコモナス原虫による腟炎の治療に用います。ふつう、1日2回1回1錠を、10日間服用します。服用中の飲酒は避けてください。尿の色が暗赤色に変わることがありますが、薬の色ですから心配いりません。妊娠されているときは、医師に報告しておきましょう。内服錠のほか、膣に直接作用させる膣錠もあります。フラジールは、ほかにアメーバ赤痢やランブル鞭毛虫症の治療にも応用します。
▼トキソプラズマの薬
※アセチルスピラマイシン
マクロライド系の抗生物質の一種です。適応外使用となりますが、トキソプラズマ症に対して、単独または他のサルファ剤と併用して用いることがあります。一般的にトキソプラズマは病原性は低いのですが、妊娠中の初感染において胎児に悪影響をおよぼすおそれがあります。
▼カリニ肺炎の薬
※バクタ、ベナンバックス(注射)
バクタは、本来、細菌感染症の薬ですが、カリニ原虫にも有効です。エイズなどで免疫力が弱っている場合には、カリニ肺炎の予防薬としても使われています。
▼マラリアの薬
※メファキン、ファンシダール、キニーネ、ビブラマイシン、ミノマイシン、(プリマキン、クロロキン)
熱帯未開地域の旅行でマラリアに感染するケースがあります。マラリアは、ハマダラカという蚊が媒介するマラリア原虫により引き起こされます。治療には、メファキンやファンシダールを用います。これらが効かない耐性マラリアには、キニーネとビブラマイシンが併用されたりします。メファキンやビブラマイシンを予防的に用いることもあります。
<メモ>
●原虫は細菌より大きめの単細胞からなる微生物です。動物体内に寄生し、臓器や組織、あるいは赤血球のなかで発育・増殖します。日本で一般的にみられるトリコモナスやトキソプラズマのほか、熱帯地方に広く分布するマラリアや赤痢アメーバなども原虫の部類です。カリニ原虫は、抗がん薬や免疫抑制薬による治療中、あるいはエイズなどで免疫力が弱っている場合に感染しカリニ肺炎を引き起こします。
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