心身症の薬-1

▼抗不安薬(BZ作動薬)
セルシンバランスワイパックスコンスタンソラナックスセレナールメイラックスレキソタンエリスパンリーゼデパス、(リボトリール)

気分をリラックスさせるお薬です。不安や緊張感をやわらげたり、寝つきをよくします。「リラックス系の神経」を高めて、「興奮・緊張系の神経」をおさえる作用があります。効果もすぐでてきます。神経症のほか、精神的なストレスからくるさまざな症状、心身症にも使われています。

具体的には、神経症(全般性不安障害、強迫神経症、抑うつ神経症・・)、心身症(高血圧、過敏性大腸炎、自律神経失調症・・)、パニック障害、うつ病、不眠症などに用います。また、筋肉の"こり"をほぐす作用もあるので、腰痛や肩こり、筋緊張性頭痛に用いることがあります。薬によっては、子供の熱性けいれんや"てんかん"の治療にも使われます。

この系統の優れた特徴として「安全性が高い」ということがあげられます。重い副作用はほとんどありません。比較的多いのは、眠気、ふらつき、けん怠感、脱力感などです。これらは、それほど心配いりませんが、車の運転など危険な作業には注意してください。また、とくに高齢の人では、転倒につながったり、昼間からボーッとしてしまうことがあります。このような場合は、服用量を適切にコントロールする必要があります。

むやみに量を増やしますと、薬に頼りがちになり、やめにくくなってしまいます。決められた範囲内で服用するようにしましょう。また、定期服用中に急にやめると反発的な症状がでることがあります。イライラ、不安感、ふるえ、かえって眠れない・・といった症状です。自分だけの判断で止めないで、医師の指示のもと徐々に減量すれば大丈夫です。


<メモ>
●この系統は、抗不安薬とか緩和精神安定剤(マイナートランキライザー)と呼ばれています。化学構造的には、ベンゾジアゼピン系とチエノジアゼピン系に分かれます。どちらも作用的には同じです。

●抗不安薬は、いろいろな病気に汎用されています。神経症やうつ病など精神的な不具合にはもちろん、心身症のような体の不調が前面にでる病気にも使われます。心身症は、精神的な要因や自律神経の乱れがもたらす体の不具合です。たとえば、ストレスで血圧が上がったり、胃腸の調子が悪くなったり、女性では生理不順を起こしたりすることもあります。

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