PR 人気の薬系書籍ベスト30 「くすり本NAVI 」 おくすり 110番

成分(一般名) ロラタジン
製品例 クラリチン錠10mg、クラリチンレディタブ錠10mg、クラリチンドライシロップ1% ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 他のアレルギー用薬/抗ヒスタミン薬/持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤

スポンサード リンク 投げ銭コ-ナ-
概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 アレルギーの症状をおさえるお薬です。
作用

【働き】

アレルギーの発症には、ヒスタミンという体内物質が関与しています。このお薬は、ヒスタミンの受容体をブロックし、その働きをおさえることで アレルギー症状を緩和します。花粉症などの季節性アレルギー性鼻炎、ダニやハウスダストで起こる通年性アレルギー性鼻炎、じんま疹、湿疹のかゆみなどに有効です。ただし、対症療法薬ですので、アレルギーの原因そのものは治せません。

【薬理】

抗原の刺激でアレルギー反応がはじまると、免疫系の細胞(肥満細胞)からヒスタミンをはじめとする化学伝達物質が放出されます。そして、ヒスタミンはある種の神経受容体(H1受容体)と結合し、その刺激によりさまざまなアレルギー症状が誘発されるのです。この薬の主作用は、ヒスタミンの受容体を遮断することです。さらにプラスアルファの作用として、ロイコトリエンなどアレルギーに関係する化学伝達物質の遊離を抑制する作用もあわせもちます。
特徴
  • 広く抗アレルギー薬に分類される第2世代の抗ヒスタミン薬(ヒスタミンH1受容体拮抗薬)です。第2世代の特徴は、ヒスタミン受容体に対する選択性が高く、抗コリン作用などよけいな作用が減弱されている点です。このため、第1世代に多い口の渇きや排尿障害などの副作用がほとんどみられません。
  • 非鎮静性です。脂溶性が低く脳に入りにくいので、眠気の副作用もほとんどないとされます。実際、海外でのプラセボ(にせ薬)を対照とした比較試験で、眠気による機械誤操作の発生率に差がでませんでした。このため車の運転をふくめ眠気に関する制限事項がありません。このような利点から、アレルギー性疾患に幅広く用いられるようになりました。
  • 比較的速効性で、服用後30分から1時間で効果がでてきます。持続時間も長いほうで、1日1回の服用ですみます。とくに、くしゃみや鼻水に効果が高く、鼻づまりや目のかゆみにもそこそこに効きます。アトピー性皮膚炎に対しては、かゆみの軽減効果を期待して処方されます。小児への用法・用量も設定されており、これに対応したドライシロップ製剤も発売されています。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
  • 別に薬を飲んでいる場合は、その薬を医師に教えてください。

【注意する人】

腎臓や肝臓の悪い人、また高齢の人は慎重に用います。てんかんのある人も注意して用います。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

抗生物質のエリスロマイシン(エリスロシン)、胃の薬のシメチジン(タガメット)などに注意が必要です。併用により、この薬の血中濃度が上昇する可能性があります。

【使用にあたり】
  • すぐに効いてきますが、十分な効果がでるまでに数日かかる場合があります。
  • 花粉症では、予防的に花粉の飛び始める直前から開始することがあります。その後も決められた期間続けてください。
  • レディタブ錠(口腔内速溶錠)は、吸湿性がありますので、使用直前にシートから取り出してください。取り出しは、裏の紙を剥がしたあと、爪を立てずに指の腹で押し出すようにします。
  • レディタブ錠は、舌の上で瞬時に崩壊するので、水なしで唾液だけでも飲めます(必ず飲み込んでください)。
  • ドライシロップは、服用時に適量の水で溶かしてから飲んでください。
効能 アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒
用法
【錠】
  • 成人:通常、ロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口服用する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
  • 小児:通常、7歳以上の小児はロラタジンとして1回10mgを1日1回、食後に経口服用する。

【ドライシロップ】
  • 成人:通常、ロラタジンとして1回10mg(ドライシロップとして1g)を1日1回、食後に用時溶解して経口服用する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
  • 小児:通常、3歳以上7歳未満の小児はロラタジンとして1回5mg(ドライシロップとして0.5g)、7歳以上の小児はロラタジンとして1回10mg(ドライシロップとして1g)を1日1回、食後に用時溶解して経口服用する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 副作用は少ないほうです。従来の抗ヒスタミン薬に多くみられる眠気の副作用も軽減されています。

重い副作用はまずありませんが、長く飲み続けるときは定期的に肝機能検査を受けたほうがよいでしょう。また、もともと てんかんのある人は、けいれん発作の発現に念のため注意してください。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • ショック、アナフィラキシー..気持ちが悪い、冷汗、顔面蒼白、手足の冷え・しびれ、じんま疹、全身発赤、顔や喉の腫れ、ゼーゼー息苦しい、めまい、血圧低下、目の前が暗くなり意識が薄れる。
  • けいれん..筋肉のぴくつき、ふるえ、白目、硬直、全身けいれん、意識低下・消失。
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。

【その他】
  • 眠気、だるい、めまい、頭痛、頭重感
  • 口の渇き、腹痛、吐き気
  • 動悸(ドキドキ感)
  • 肝機能値の異常

概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
スポンサード リンク 投げ銭してネ !
おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。