概説 |
アレルギーをおさえるお薬です。また、脳循環を改善する働きもあります。 |
作用 |  【働き-1】
- アレルギーの発症には、ヒスタミンやロイコトリエンなどいろいろな体内物質が関与しています。このお薬は、そのような物質をおさえることで、アレルギー症状を改善します。喘息に適応しますが、単独では弱いので、ふつう他の喘息薬と併用します。
- アレルギーの原因そのものを治すことはできません。
 【働き-2】
- 脳の血流をよくしたり、エネルギー代謝を改善する作用があります。これらから、脳梗塞後の「めまい」の治療に適応します。
- 症状の安定している脳梗塞後遺症の人を対象に、プラセボ(にせ薬)と比較する二重盲検比較試験がおこなわれています。「めまい」の判定で”改善”が50%(47人/94人)でした。一方のプラセボ(にせ薬)では約19%(20人/107人)の改善率でした。
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特徴 | 抗アレルギー作用と、脳循環改善作用をあわせ持ちます。抗アレルギー薬としては「化学伝達物質遊離抑制薬」に分類されます。従来の抗ヒスタミン薬にみられる眠気や口の渇きの副作用がありません。 |
注意 |

- 【診察で】

- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。

- 【注意する人】

- 脳出血が完全に止まっていない人には用いません。また、肝臓の悪い人や高齢の人は慎重に用います。
 【使用にあたり】
- 症状や製剤により、用法用量が異なります。指示通りにご使用ください。
- 徐放性製剤ですので、そのまま多めの水で飲んでください。噛んだり、カプセルを開けて飲んではいけません。
- 喘息では、十分な効果がでるまでに1カ月以上かかることがあります。また、予防薬ですので、喘息発作を直接止める作用はありません。発作時には、気管支拡張作用のある吸入薬を用いてください。
- 脳梗塞後遺症の場合、3カ月以上続けても効果がみられないときは中止することになっています。症状がよくならないときは、医師と相談してみましょう。

- 【その他】

- 脳卒中後は、リハビリをきちんと行うことが大切です。最近は、リハビリもいろいろと工夫され、よい効果をあげています。脳循環代謝改善薬は、補助的なものにすぎません。
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効能 |

- 【効能A】

- 気管支喘息

- 【効能B】

- 脳梗塞後遺症に伴う慢性脳循環障害によるめまいの改善
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用法 |

- 【効能A】

- イブジラス卜として通常、成人は1回10mgを1日2回経口服用する。

- 【効能B】

- イブジラス卜として通常、成人は1回10mgを1日3回経口服用する。なお、症状により適宜増減する。
- 注意:投与期間は、臨床効果及び副作用の程度を考慮しながら慎重に決定するが、投与12週で効果が認められない場合には投与を中止すること。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用はほとんどありませんが、服用が長期になるときは、定期的に血液や尿の検査を受けたほうがよいでしょう。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 血小板減少..鼻血、歯肉出血、血尿、皮下出血(血豆・青あざ)、血が止まりにくい。
- 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
 【その他】
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