概説 |
食物アレルギーを防ぐお薬です。小さい子供のアトピー性皮膚炎に用います。 |
作用 | 
- 【働き】

- 小さい子供は、腸が未発達です。腸粘膜が過敏に反応してしまい、荒れた腸壁から食べ物のアレルギー原因物質が体内に入りやすいのです。そして、二次的にアトピー性皮膚炎を引き起こします。
このお薬は、腸管での過敏反応をおさえ、腸を正常化させます。その結果、アレルギー原因物質(抗原)が体内に入りにくくなり、アトピー性皮膚炎の改善につながります。

- 【薬理】

- このお薬は体内には吸収されません。腸管に直接作用して、免疫系のマスト細胞をしずめ、アレルギーを引き起こす化学伝達物質の遊離を阻止します(マスト細胞の脱顆粒を抑制)。結果的に腸管内透過性亢進が抑制され、食物抗原の血行への流入を阻止します。
|
注意 |
 【使用にあたり】
- 食事の30分前に飲んでください。食後ですと効果がでません。
- 少量の水か、ぬる温に溶かして飲むとよいでしょう。

- 【食生活】

- アレルギーの原因となる食べ物(抗原食物)は、子供によりまちまちです。食事療法(抗原食物の除去療法)をおこなっている場合は、この薬による症状改善後もしばらく続けることが望ましいです。成長とともに、自然に治ってきますから、あせらずにゆっくり治療にあたりましょう。
|
効能 |
食物アレルギーに基づくアトピー性皮膚炎。 |
用法 |
通常2歳未満の幼児には1回0.5g(クロモグリク酸ナトリウムとして50mg)を、また、2歳以上の小児は1回1g(クロモグリク酸ナトリウムとして100mg)をそれぞれ1日3〜4回(毎食前ないし毎食前及び就寝前)経口服用する。なお、症状に応じて適宜増減する。ただし、1日服用量はクロモグリク酸ナトリウムとして40mg/kgを超えない範囲とする。
- 注意:本剤は少量の水又は温湯に溶解後服用させることが望ましい。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
|
副作用 |
体内にほとんど吸収されないので、副作用は少ないです。まれに、軽い下痢、食欲不振、腹痛などがみられます。
|