概説 |
肝臓の働きをよくするお薬です。 |
作用 | 
- 【働き】

- 肝臓を守り、その機能を高める効果が期待できます。強い作用があるとはいえませんが、副作用は少ないです。肝臓病に用いることが多いのですが、白内障や水銀中毒、シスチン尿症などに対する適応もあります。
 【薬理】
- 肝臓の代謝機能にかかわるSH酵素を活性化させ、肝臓の働きをよくします。また、肝臓のたん白質の合成を高めて、肝臓の修復を助けます。
- 白内障における水晶体混濁の進行抑制効果が期待できます。
- 重金属と結合して解毒作用を発揮します。とくに水銀を排泄させる効果が高いです。
- シスチンと化学反応し、シスチン濃度を低下させます。
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注意 |

- 【診察で】

- 持病やアレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。

- 【使用にあたり】

- 症状によって、飲む量や飲み方が異なります。指示どおりに正しくお飲みください。シスチン尿症の治療では、かなり多めになることがあります。

- 【検査】

- 定期的に肝機能や尿の検査を受けてください。とくに飲み始めの2カ月間は、2週間ごとにおこなうようにします。重い副作用が起きるとしたら、たいてい飲み始めだからです。
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効能 |
- 慢性肝疾患における肝機能の改善
- 初期老人性皮質白内障
- 水銀中毒時の水銀排泄増加
- シスチン尿症
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用法 |
- 慢性肝疾患における肝機能の改善..チオプロニンとして、通常成人1回100mg(本剤1錠)を1日3回経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 初期老人性皮質白内障..チオプロニンとして1回100〜200mg(本剤1〜2錠)を1日1〜2回経口服用する。なお、症状に応じて適宜増減してもよい。
- 水銀中毒時の水銀排泄増加..チオプロニンとして1回100〜200mg(本剤1〜2錠)を1日3回経口服用する。なお、症状に応じて適宜増減してもよい。
- シスチン尿症..チオプロニンとして、通常、成人には1回100mg(本剤1錠)から開始し、1日4回(食後および就寝前)経口投与する。最大量は1回500mg(1日2,000mg)とする。通常、小児には1日量として100mg(本剤1錠)から開始し、最大量として1日40mg/kgとする。ただし、成人最大量(1日2,000mg、本剤20錠)を超えないものとする。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用は少ないほうですが、人によっては発疹やじん麻疹ができたり、皮膚がかゆくなることがあります。そのような場合は、すぐに医師に連絡してください。重い副作用の初期症状のこともあります。
重い副作用の例としては、黄疸をともなう肝障害、血液障害、ネフローゼ症候群などがあげられます。これらはきわめてまれな副作用ですが、初期症状に念のため注意してください。とくに飲み始めの2カ月間が要注意です。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。
- 無顆粒球症..発熱、のどの痛み、口内炎、咳、だるい。
- ネフローゼ症候群..だるい、手足のむくみ、顔がむくみ目がはれぼったい、体重増加、尿の濁り・泡立ち。
- 間質性肺炎..から咳、息苦しさ、少し動くと息切れ、発熱。
 【その他】
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