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成分(一般名) L-アスパラギン酸カリウム
製品例 アスパラカリウム錠300mg、アスパラカリウム散50% ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 無機質製剤/カリウム剤/Kアスパルテート製剤

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概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 カリウムを補給するお薬です。
作用カリウムは体の主要な電解質です。細胞の機能や、体液のバランスをとるのに重要な役目をし、また臓器や筋肉の働きにもかかわっています。ふつう、不足しませんが、下痢や嘔吐が続くと減ってくることがあります。また、薬の副作用として「低カリウム血症」があらわれることがあります。カリウムが減ると、筋力の低下や便秘、場合によっては不整脈を起こします。

このお薬の有効成分はカリウムです。不足しているカリウム分を補うのに用います。ループ利尿薬(ラシックス等)やサイアザイド系降圧利尿薬(フルイトラン等)、あるいはジギタリス系の強心薬など 他の薬といっしょに飲むことが多いです。肝臓の薬のグリチルリチン製剤(強ミノ等)を大量に用いる場合にも、低カリウム血症の予防に処方されることがあります。
特徴古くからあるカリウム補給薬です。同効薬の塩化カリウム製剤に比べ、1錠中のカリウム含有量はそれほど多くありません。そのため、服用錠数が多めになることがあります。錠剤が大きいので、消化管に通過障害のある人や、飲み込みが弱っている人には散剤が向きます。
注意
【診察で】
  • 持病のある人は医師に報告してください。
  • 飲み込みがうまくできない人は、そのことを伝えておきましょう。
  • 市販薬も含め、服用中の薬を医師に教えてください。

【注意する人】

当然ですが、体のカリウム分が多すぎる「高カリウム血症」には使用禁止です。重い腎臓病や消化性潰瘍、アジソン病など副腎に病気のある人も病状によっては使用できません。

また、食道や胃腸に通過障害(狭窄、イレウス等)がある場合、処方を控えることがあります。薬が消化管に停滞し、その刺激で粘膜を傷つけるおそれがあるためです。飲み込みがうまくできない人も注意が必要です。

そのほか、腎臓の働きの悪い人、心臓病、脱水状態、重いやけどや外傷のある人、高齢の人などは、高カリウム血症の発現に注意しながら慎重に用いるようにします。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

薬の飲み合わせによっては、体のカリウム分が想定以上に増えてしまうことがあります。たとえば、抗アルドステロン薬(カリウム保持性降圧利尿薬)のエプレレノン(セララ)やスピロノラクトン(アルダクトン)、降圧薬のACE阻害薬やA2拮抗薬の部類、あるいは鎮痛薬などとの併用時です。併用するのなら、カリウム値を定期的にチェックし、高カリウム血症にならないように注意します。

  • 飲み合わせの悪い薬..エプレレノン(セララ)
  • 飲み合わせに注意..スピロノラクトン(アルダクトン)、ACE阻害薬、A2拮抗薬、β-遮断薬、消炎鎮痛薬(NSAID)、シクロスポリン(ネオーラル)、ジゴキシン(ジゴシン)、抗コリン薬など

【使用にあたり】
  • 指示された服用量を守ってください。
  • 食後すぐに飲むとよいでしょう。胃腸の負担が軽くてすみます。
  • 錠剤をかみ砕いてはいけません。そのまま、多めの水で飲んでください。もし、のどに引っかかる感じがあれば、もう一度水で飲み込んでください。
  • 必ず、体を起こして飲みましょう。寝たまま飲むと、薬が食道に停滞し、粘膜を荒らすおそれがあります。とくに、高齢の人は注意してくださてい。
  • 吸湿性が高いので、シートを破損しないように注意し、湿気を避けて保存してください。錠剤のシートからの取り出しは服用直前におこないましょう。

【検査】

体内のカリウム分がちょどよいか、定期的に検査する必要があります。腎機能や心電図検査をおこなうこともあります。
効能 下記疾患又は状態におけるカリウム補給
  • 降圧利尿剤、副腎皮質ホルモン、強心配糖体、インスリン、ある種の抗生物質などの連用時
  • 低カリウム血症型周期性四肢麻痺
  • 心疾患時の低カリウム状態
  • 重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後
用法 L-アスパラギン酸カリウムとして、通常成人1日0.9〜2.7g(錠:3〜9錠、散:1.8〜5.4g)を3回に分割経口服用する。なお、症状により1回3g(錠:10錠、散:6g)まで増量できる。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 わりと多いのは、吐き気や胃の不快感、食欲不振などの胃腸症状です。重症化することはまずありませんが、ひどいときは早めに受診してください。

飲み薬では少ないのですが、「高カリウム血症」にも念のため注意が必要です。不整脈にもつながりますので油断できません。服用量が多いときや、腎臓の働きの落ちている人、また、ある種の薬と併用しているときなどに起こりやすいです。ただ、定期的に検査をしていれば、たいてい重くなる前に防げます。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 高カリウム血症..だるい、息切れ、脈の乱れ、手足のしびれ、不安感、取り乱す、けいれん。
  • 心臓の伝導障害..胸が苦しい、脈がとぶ、脈が遅い(50/分以下)、めまい、ふらつき、失神。

【その他】
  • 吐き気、胃の不快感、みぞおちが重苦しい、食欲不振
  • 耳鳴

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おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。