概説 |
ビタミンCとパントテン酸を補給するお薬です。シミの治療にも用います。 |
作用 | ビタミンCは、皮膚や腱、骨や血管にある繊維成分(コラーゲン)の生成にかかわっています。また、シミの原因のメラニン色素をおさえたり、体の抵抗力を高める効果も期待できます。パントテン酸(ビタミンB5)は、糖分や脂質、たん白質などの代謝にかかわるほか、皮膚を正常にたもつ働きをします。
このお薬は、ビタミンCとパントテン酸を配合した複合ビタミン薬です。栄養補給の目的で使用するほか、シミやソバカスの治療に用います。また、貧血の薬の鉄剤の吸収をよくするのに、いっしょに飲むことがあります。 |
注意 |

- 【使用にあたり】

- 症状により服用量が異なります。指示どおりに正しくお飲みください。

- 【その他】

- ビタミンCをたくさんとると、尿糖検査や、尿・便潜血反応に影響します。正しい検査結果がでないことがありますから注意してください。
 【食生活】
- 普通に食事をとっている健康な人では、ビタミンが欠乏することはありません。栄養剤としてビタミンの補給が必要なのは、消耗性の病気や胃腸に病気のある人などです。妊娠中の女性や、ひどい肉体疲労時などにも用いますが、十分に食事がとれていれば、必ずしも必要ではありません。
- 無理なダイエットや偏食が続くと、ビタミンが不足がちになってくるかもしれません。そのような場合は、薬やサプリメントだけに頼るのではなく、普通に食事をとることが何より大切です。
- ビタミンCを多く含む食品は、ミカン・レモンなど柑橘類、キウイ・いちご・メロンなど果物、野菜類などです。パントテン酸は、卵やレバーなどに含まれます。
 【備考】
- 医師の判断で、ビタミンC欠乏症とは関係なく、カゼやアレルギー、あるいは動脈硬化やガンなどに処方されることがあるかもしれません。これらには、多少の効果は期待できても、有効性の裏付けが十分とはいえません。
- カゼとビタミンCに関する30ほどの臨床研究をまとめた報告があります(Vitamin C for the common cold)。これによると、ふだんからビタミンCを飲んでいてもカゼの予防にはならないということです。ただ、ばらつきがあるものの、カゼのひき始めに1g以上の大量のビタミンCをとると、平均0.5日ほど早く治る可能性があるとしています。
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効能 |
- 本剤に含まれるビタミン類の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦など)、炎症後の色素沈着。
- 註:効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。
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用法 |
通常、成人は1回1〜3錠又は1〜3gを1日1〜3回経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用はまずありません。あっても、胃の不快感や吐き気、軽い下痢くらいです。水溶性のビタミンなので、とりすぎてもすぐに排泄され、体にたまることもありません。
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