PR 人気の薬系書籍ベスト30 「くすり本NAVI 」 おくすり 110番

成分(一般名) エトレチナート
製品例 チガソンカプセル10~25 ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 ビタミンA,D剤/その他/角化症治療剤

スポンサード リンク 投げ銭コ-ナ-
概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 皮膚の角質をおさえるお薬です。乾癬(かんせん)など角化異常症の治療に用います。
作用乾癬(かんせん)は、皮膚にくっきりした赤い斑ができ、そこにフケのような垢や銀白色のカサブタができる皮膚病です。この垢は、皮膚の角質の増殖が異常に早くなることで生じます。

このお薬の成分は、ビタミンAの効き目を強めたものです。皮膚の角質をおさえ正常化させる作用があります。乾癬や魚鱗癬など皮膚の重い角化症状を改善するのに用います。
特徴ビタミンAの誘導体です(レチノイド)。よい効果を示しますが、強い催奇性や副作用がでやすいのが欠点です。
注意
【診察で】
  • 持病のある人は医師に伝えておきましょう。
  • 市販薬を含め服用中の薬を医師に報告してください。
  • 妊娠中やその可能性のある人、また、妊娠出産を希望されている人は、必ず医師に話してください。
  • 催奇性をふくめ注意事項や副作用について十分説明を受けてください。薬の性質をよく理解し、納得のうえで治療にあたりましょう。

【注意する人】

妊婦中またはその可能性のある女性は絶対禁止です。近い将来に妊娠出産を希望している場合も原則禁止です。肝臓や腎臓の悪い人も避けます。

  • 適さないケース..妊娠中、肝臓病、腎臓病。
  • 注意が必要なケース..25歳以下(とくに子供)、糖尿病、肥満、アルコール中毒症、高中性脂肪血症、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

チョコラAなどビタミンAの薬とは併用できません。ビタミンAの過剰症状を起こすおそれがあるためです。

【使用にあたり】

症状により服用量が異なります。指示どおりに正しくお飲みください。ふつう、多めの量ではじめ、症状がよくなったら量を減らして維持量とします。

【検査】

定期的に肝機能や中性脂肪の検査を受ける必要があります。

【妊娠・授乳】

奇形を作る作用が強いので妊娠出産の予定のある女性には基本的に用いません。やむおえない場合、妊娠検査などで妊娠を否定したうえで治療を開始します。そして、服用中および服用中止後少なくとも2年間は避妊しなければなりません。また、男性においても服用中と中止後6カ月間は避妊する必要があります(パートナーの妊娠を避ける)。

【その他】

服用中と中止後少なくとも2年間は献血を避けてください。この薬の成分は、長期間体にとどまる性質があります。

【食生活】

乾癬は、日光浴により症状が軽くなることがあります。

【備考】
  • 乾癬(かんせん)は、わりとポピュラーな皮膚病です。皮膚科外来の約1%が乾癬ともいわれています。
  • 乾癬は見ためが悪く、精神的な苦痛をともなうものです。けれど、人にはうつりませんし、内臓に波及することもありません(関節炎をともなうことがあります)。残念ですが、今のところ乾癬そのものを治せる薬はありません。症状を上手におさえながら、気長に根気よく治療を続ける必要があります。
  • 乾癬の治療には、ステロイド外用薬やビタミンDの塗り薬を用いるのが一般的です。全身に発生するような重症例では、チガソン(この薬)や免疫抑制薬の内服による治療がおこなわれます。
効能 諸治療が無効かつ重症な下記疾患。
  • 乾癬群(尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、関節症性乾癬)、魚鱗癬群(尋常性魚鱗癬、水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症、非水疱型先天性魚鱗癬様紅皮症)、掌蹠角化症、ダリエー病、掌蹠膿疱症、毛孔性紅色粃糠疹及び紅斑性角化症、口腔白板症、口腔乳頭腫及び口腔扁平苔癬。
用法
  • 通常成人は寛解導入量エトレチナートとして1日40〜50mgを2〜3回に分けて2〜4週間経口服用する。1日最高用量は75mgまでとする。その後、症状に応じて寛解維持量エトレチナートとして1日10〜30mgを1〜3回に分けて経口服用する。
  • 幼・小児では寛解導入量エトレチナートとして1日体重1kgあたり1.0mgを1〜3回に分けて2〜4週間経口服用する。その後、症状に応じて寛解維持量エトレチナートとして1日体重1kgあたり0.6〜0.8mgを1〜3回に分けて経口服用する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 副作用で多いのは、唇の荒れ、フケ、口内の乾燥、かゆみ、手の皮がむける、脱毛などです。とくに、唇の症状は半分以上の人にあらわれます。ある程度やむおえないのですが、ひどいときは医師とよく相談してください。ワセリンの塗布などで緩和することも可能です。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 重い皮膚・粘膜障害..発疹、発赤、水ぶくれ、うみ、皮がむける、皮膚の熱感や痛み、かゆみ、唇や口内のただれ、のどの痛み、目の充血、発熱、全身けん怠感。
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。

【その他】
  • 唇の荒れ、口内の乾燥、口内炎、鼻の乾燥
  • 皮膚の荒れ・乾燥、皮膚が弱くなる、皮がむける、フケ、脱毛、毛髪異常
  • 中性脂肪、コレステロール値の上昇
  • 食欲不振、吐き気、頭痛
  • 頭蓋内圧亢進(頭痛、吐き気、視覚異常)

概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用
スポンサード リンク 投げ銭してネ !
おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。