概説 |
皮膚の角質を軟化させるお薬です。ざ瘡(ニキビ)の治療に用います。 |
作用 | 尋常性ざ瘡は いわゆるニキビのことです。ホルモンバランスの変化による皮脂の過剰分泌が原因のひとつとされ、毛包内の皮脂貯留と角化異常を特徴とします。さらに、アクネ菌やブドウ球菌などの細菌類が増殖すると、赤みや腫れがいっそうひどくなり赤ら顔(酒さ)を呈します。
このお薬は、イオウとカンフルを含有するローション剤です。イオウには、角質軟化・脱脂作用のほか、殺菌・殺虫作用があります。また、カンフルにはおだやかな消炎・鎮痛作用があります。これらの作用から、ざ瘡の治療に用いられます。新たなニキビの形成や進展をおさえるので、どちらかというと軽いうちに向きます。 |
特徴 | イオウを含有する皮膚軟化剤です。古くから尋常性ざ瘡の治療に用いられてきました。軽度から中等度の非炎症性皮疹(白ニキビ、黒ニキビ)に適します。炎症性皮疹(赤ニキビ)あるいは結節や嚢腫をともなう重症例では、外用抗菌剤や内用抗生物質と併用することがあります。 |
注意 |

- 【注意する人】

- ただれのひどい患部や、傷のある部分への使用は控えます。
 【使用にあたり】
- 1日2回朝晩、洗顔後に使用するとよいでしょう。朝は上清液を、夜はよく振ってから塗ってください。
- 目や、目の周りには使用しないでください。
 【食生活】
- 洗顔には角質を除去して皮脂を洗い流すという大切な意味があります。朝と入浴時の2回、石鹸を使ってお湯で丁寧に洗顔するとよいでしょう。蒸しタオルを顔にあて毛穴を開いてから洗顔するのもよい方法です。
- 物理的な刺激や圧迫はニキビを悪化させます。患部にむやみに触ったり、髪の毛の刺激もよくありません。頬にニキビがある人は、頬づえをやめたほうがいいです。
- お化粧はニキビを刺激しますし、皮脂を閉じこめてしまいます。できるだけ控えるようにします。必要な場合は、パウダータイプなど影響の少ないものを使うとよいでしよう。夜になったら、メイクや日焼け止めクリームはきちんと落としてください。
- 夜ふかし、便秘、ストレス、疲れ、食事の不規則などもニキビによくありません。規則正しい食生活を心がけましょう。

- 【備考】

- ニキビは病気というより、ひとつの生理現象といえるかもしれません。軽いものが数個程度でしたら、洗顔を中心としたセルフケアで対処可能です。けれど、人によっては大きく赤く腫れたニキビがたくさんできて、あばた状の跡を残してしまうことがあります。このような場合は、皮膚軟化・剥離剤(この薬、ディフェリンゲル)や外用抗菌剤(ダラシンT、アクアチム)、または過酸化ベンゾイル(ベピオゲル)などによる治療がお勧めです。
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効能 |
ざ瘡、酒さ |
用法 |
1日2回患部に塗布する。朝は上清液、晩は混濁液を用いる。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
塗り薬ですので、副作用は少ないです。かえって赤みやカユミがひどくなる場合は早めに受診してください。
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