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成分(一般名) ケトコナゾール
製品例 ニゾラールクリーム2%、ニゾラールローション2%、ケトパミン外用スプレー2% ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 寄生性皮膚疾患用剤/イミダゾール系/外用抗真菌剤

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概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 真菌を殺菌する塗り薬です。白癬(水虫)やカンジダ症の治療に用います。
作用

【働き-1】

カビの仲間を専門的に‘真菌’といいます。俗にいう水虫は、真菌のうちの白癬菌(皮膚糸状菌)が足の皮膚に寄生したもので‘足白癬’と呼ばれています。皮膚真菌症の多くは白癬菌が原因ですが、ほかにもカンジダや癜風菌によるものがあります。カンジダ症は抵抗力が落ちているとき、癜風は高温・多湿で発症しやすい皮膚病です。

このお薬は、そのような皮膚真菌症の治療に用います。有効成は、ケトコナゾールというイミダゾール系の抗真菌薬です。強い抗真菌活性と幅広い抗真菌スペクトルを特徴とし、水虫の原因菌である白癬菌にくわえカンジダや癜風菌にも有効です。殺菌的に作用するので、きちんと治療すれば完全に治せます。

【働き-2】

脂漏性皮膚炎に効くことがわかっています。脂漏性皮膚炎の詳しい原因は解明されていませんが、原因の一つとして真菌の関与が推測されています。1〜2週間の塗布で、症状の軽減が期待できます。

【薬理】

真菌の細胞で人と違うところは、エルゴステロールを主成分とする植物性細胞膜をもっている点です。この薬は、そのエルゴステロールの生合成を阻害し、真菌の発育を抑制または阻止することにより、殺菌的に抗真菌作用を発揮します。
特徴
  • アゾール系のうちのイミダゾール系抗真菌薬です。この系統は効き目がよく、刺激痛などの副作用も比較的少ないことから、皮膚真菌症の治療に広く使われています。足白癬(水虫)のほか、体部白癬(ぜにたむし)、股部白癬(いんきんたむし)、カンジダ症、癜風などに適用します。
  • クリーム、液剤(ローション)、スプレー剤の3種類の製剤が販売されています。これを、症状や部位、使い勝手など考慮して使い分けます。一般的には、どんな症状にも使いやすいクリームが処方されることが多いです。湿潤している患部にはクリームが無難かもしれません。液剤は刺激が強いのが欠点ですが、浸透力が強いので皮膚が厚く角質化している患部に適します。
注意
【診察で】
  • 水虫の薬でカブレを起こしたことのある人は、医師に話してください。
  • 市販の水虫薬を使用していた場合は、そのことを伝えておきましょう。検査で菌が見つけにくいことがあります。

【注意する人】

ただれのひどい患部や、傷のある部分は慎重に用いるようにします。とくに液剤は刺激痛を生じやすいので注意が必要です。

【使用にあたり】
  • 指示された期間、治療を続けることが大切です。足の裏など角質層が厚い部分では半年から1年以上続けないと完治しないことがあります。
  • 決められた使用回数を守ってください。使いすぎると皮膚が荒れたり、カブレを起こすことがあります。
  • クリームは、よく擦り込むようにしてください。皮膚の角質層に十分浸透させるようにします。
  • 水虫の治療の第一のポイントは「広めに塗る」こと、第二は「根気よく続ける」ことです。周囲に付いている菌や角質に潜んでいる菌を完全に死滅させるためです。
  • 誤って、目に入らないように注意してください。
  • 治療開始後2〜3週間しても症状が改善しない場合は、医師に相談してみましょう。

【食生活】

患部をよく洗い、そして乾燥に努めることです。靴下、バスマット、トイレのスリッパなども感染源になりやすいので、こまめに洗濯し清潔にしておきましょう。
効能 下記の皮膚真菌症の治療
  • 白癬:足白癬、体部白癬、股部白癬
  • 皮膚カンジダ症:指間糜爛症、間擦疹(乳児寄生菌性紅斑を含む)
  • 癜風
  • 脂漏性皮膚炎
用法
【クリーム、ローション、液】
  • 白癬、皮膚カンジダ症、癜風に対しては、1日1回患部に塗布する。
  • 脂漏性皮膚炎に対しては、1日2回患部に塗布する。

【スプレー】
  • 白癬、皮膚カンジダ症、癜風に対しては、1日1回患部に噴霧する。
  • 脂漏性皮膚炎に対しては、1日2回患部に噴霧する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 塗り薬ですので、副作用は少ないです。塗布時の軽い刺激感は心配いりません。ただ、人によってはカブレを起こすことがあります。かえって赤みやカユミがひどくなる場合は早めに受診してください。

  • 刺激感(しみる、ヒリヒリする、熱感)
  • 発赤、紅斑、かゆみ、かぶれ(接触皮膚炎)

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おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。