概説 |
細菌を殺菌する塗り薬です。ヤケドや褥瘡(床ずれ)、皮膚潰瘍などに用います。 |
作用 | 
- 【働き】

- 細菌を殺菌する作用があります。ヤケドや傷口(潰瘍面)の細菌感染をおさえるのに用います。中等度以上のヤケドや褥瘡の治療に向きます。

- 【薬理】

- 細菌の細胞膜に対する抗菌作用により、細菌感染を防ぎ傷をきれいに治します。有効成分はスルファジアジン銀というサルファ剤の誘導体ですが、抗菌作用は銀により発揮されると考えられています。ブドウ球菌や溶連菌などのグラム陽性菌のほか、緑のう菌などグラム陰性菌にも有効です。
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特徴 | のびがよく、塗りやすいクリームです。比較的、刺激性が少なく、重いヤケドや褥瘡の治療に広く用いられています。褥瘡においては、細菌感染の危険性が高い急性期の黒色前期〜黒色期に適します。 |
注意 |

- 【診察で】

- 持病やアレルギーのある人は、医師に報告しておいてください。
 【注意する人】
- 薬でアレルギーを起こしたことのある人や、光線過敏症の経験のある人は慎重に用います。
- 肝臓や腎臓の悪い人は、体内に吸収された成分の代謝が遅れがちです。大やけで大量に用いる場合など、注意が必要です
 【使用にあたり】
- 症状により使用方法が違います。指示通りに正しく使用してください。
- 患部を洗浄し清潔にしてから、使用してください。また、厚めに塗るのがポイントです。
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効能 |

- 【適応菌種】

- 本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、緑膿菌、カンジダ属

- 【適応症】

- 外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染
- [注意]軽症熱傷には使用しないこと(疼痛がみられることがある)
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用法 |
1日1回、滅菌手袋などを用いて、創面を覆うに必要かつ十分な厚さ(約2〜3mm)に直接塗布する。又は、ガーゼ等に同様の厚さにのばし、貼付し、包帯を行う。なお、第2日目以後の塗布に際しては、前日に塗布した本剤を清拭又は温水浴等で洗い落としたのち、新たに本剤を塗布すること。
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
軽いヤケドに用いると、かえって痛みがひどくなるかもしれません。また、人によっては過敏症状を起こすことがあります。もしも、赤みがひどくなったり、かゆみや痛みがでてきたら、早めに受診してください。
塗り薬ですので重い副作用はまずありませんが、広範囲に使用した場合、血液障害など全身性の副作用がでる可能性があります。
 【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
- 重い血液成分の異常..発熱、喉の痛み、口内炎、だるい、皮下出血(血豆・青あざ)や鼻血・歯肉出血など出血傾向。
- 腎臓の重い症状..尿が少ない・出ない、尿の濁り・泡立ち、血尿、むくみ、だるい、吐き気、側腹部痛、腰痛、発熱、発疹。
- 皮膚壊死..皮膚の痛み、発赤、点状の皮内出血
 【その他】
- 使用部位の痛み
- 過敏症(発疹、発赤、かゆみ、光線過敏)
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