概説 |
前立腺肥大の症状をやわらげるお薬です。 |
作用 | 前立腺は膀胱のすぐ下にある臓器です。前立腺が大きくなると尿道を圧迫し、尿の勢いが悪くなります。そのため、排尿に時間がかかり、残尿感や頻尿といった症状がでてきます。このような状態が「前立腺肥大症」です。
このお薬は、いろいろな植物のエキスからできています。前立腺のむくみや炎症をとり、不快な症状をやわらげます。強い作用はないものの、副作用が少ないので長期服用も安心です。初期段階の軽い症状に向きます。 |
特徴 |
- 植物エキス製剤です。オオウメガサソウ、ハコヤナギ、セイヨウオキナグサ、スギナなどに由来するエキス成分が含まれています。昔から前立腺肥大症の治療に繁用されてきました。
- 代表的な製品「エビプロスタット」には、成分量が異なる“SG”と“DB”の2種類の錠剤があります。“SG”の2倍量となるのが“DB”です。
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注意 |
 【診察で】
- アレルギーのある人は医師に伝えておきましょう。
- 市販薬を含め服用中の薬を医師に教えてください。薬のなかには、病状を悪化させるものがあります(備考参照)。
 【使用にあたり】
- 指示どおりに正しくお飲みください。ふつう、1日3回食後に飲みます。
- しばらく続けても、よくならないときは医師とよく相談してください。
 【備考】
- 前立腺の大きさや症状によって治療方法が違います。初めのうちは薬で症状をおさえることができます。けれど、薬で前立腺肥大そのものを治すことはできません。病状がすすんでいる場合は、根治的な手術が必要です。最近では、温熱療法もおこなわています。医師とよく相談のうえで、治療方針を決めましょう。
- ある種の薬の影響で、症状が悪化することがあります。カゼ薬をはじめ、アレルギーの薬、胃腸薬、安定剤、抗うつ薬、パーキンソン病の薬、不整脈の薬などに注意が必要です。他の病気で診察を受けるときは、前立腺肥大症があることを必ず伝えておきましょう。
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効能 |
前立腺肥大に伴う排尿困難、残尿及び残尿感、頻尿 |
用法 |

- 【一般】

- 通常1回2錠、1日3回経口服用する。症状に応じて適宜増減する。

- 【DB、S】

- 通常1回1錠、1日3回経口服用する。症状に応じて適宜増減する。
※DB、Sの各成分量は2倍
※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。 |
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副作用 |
副作用はほとんどありません。まれに、胃の不快感や食欲不振などがみられます。
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