PR 人気の薬系書籍ベスト30 「くすり本NAVI 」 おくすり 110番

成分(一般名) タムスロシン塩酸塩
製品例 ハルナールD錠0.1mg~0.2mg ・・その他(ジェネリック) & 薬価
区分 他の泌尿生殖器官,肛門用薬/α1遮断剤/前立腺肥大症の排尿障害改善剤

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概説    作用    特徴    注意    効能    用法    副作用

概説 尿の出をスムーズにするお薬です。前立腺肥大症で尿が出にくいときに用います。
作用前立腺は膀胱のすぐ下にある臓器です。前立腺が大きくなると尿道を圧迫し、尿の勢いが悪くなります。そのため、排尿に時間がかかり、残尿感や頻尿といった症状もでてきます。このような状態が「前立腺肥大症」です。

このお薬は、前立腺や尿道平滑筋にあるα受容体を遮断して、尿道をゆるめます。その結果、尿の出がスムーズになり、残尿感や頻尿の症状が改善されます。前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療に用います。
特徴α遮断薬という系統です。この系統は、排尿障害のほか、降圧薬としても広く使用されています。タムスロシン(この薬)は、とくに前立腺や尿道に選択に作用する点が特徴です(選択的α1A遮断薬)。そのため、血管に対する作用が弱く、めまいや立ちくらみ、血圧低下の副作用が比較的少ないです。また、持続性があるので1日1回の服用で済みます。
注意
【診察で】
  • 持病やアレルギーのある人は、医師に伝えておきましょう。
  • 服用中の薬は、医師に伝えてください。

【注意する人】

起立性低血圧のある人は、症状が悪化するおそれがあります。また、腎臓の悪い人や高齢の人は副作用がでやすいので、少量より開始するなど慎重に用います。

  • 注意が必要なケース..起立性低血圧、重い腎臓病、重い肝臓病、高齢の人など。

【飲み合わせ・食べ合わせ】

降圧薬と併用するときは血圧の下がり過ぎに注意が必要です。シルデナフィルなど勃起不全の薬も、併用により低血圧を起こすおそれがあります。

  • 飲み合わせに注意..降圧薬、利尿薬、シルデナフィル(バイアグラ)、バルデナフィル(レビトラ)、タダラフィル(シアリス)など。

【使用にあたり】
  • 決められた飲み方、服用量を守ってください。
  • 少量から開始し、医師が効果や副作用をチェックしながら増量していくことがあります。
  • 服用後に強いめまいや立ちくらみが起きたら、しばらく横になり休んでください。その後の服用については医師とよく相談しましょう。
  • 万一飲み忘れた場合、2回分を同時に飲んではいけません。

【食生活】

とくに飲みはじめに、めまいや立ちくらみを起こしやすいです。急に立ち上がらないで、ゆっくり動作するようにしましょう。また、車の運転や高所での危険な作業には十分注意してください。

【備考】
  • 前立腺の大きさや症状によって治療方法が違います。初めのうちは薬で症状をおさえることができます。けれど、薬で前立腺肥大そのものを治すことはできません。症状がすすんでいる場合は、根治的な手術が必要です。最近では、温熱療法もおこなわています。医師とよく相談のうえで、治療方針を決めましょう。
  • カゼ薬など薬の影響で、症状が悪化することがあります。カゼやアレルギーの薬、胃腸薬、安定剤、抗うつ薬、パーキンソン病の薬、不整脈の薬などに注意します。他の病気で診察を受けるときは、前立腺肥大症のあることを伝えておきましょう。
効能 前立腺肥大症に伴う排尿障害。
用法 通常、成人はタムスロシン塩酸塩として0.2mgを1日1回食後に経口服用する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

※用法用量は症状により異なります。医師の指示を必ずお守りください。
副作用 とくに飲み始めに、めまいを感じたり、立ちくらみを起こすことがあります。これらは徐々になくなることが多いのですが、症状の強いときは早めに受診しましょう。薬の量を減らしたほうがよいかもしれません。


【重い副作用】 ..めったにないですが、初期症状等に念のため注意ください
  • 過度の血圧低下..めまい・ふらつき、立ちくらみ、冷感、吐き気、嘔吐、気を失う。
  • 肝臓の重い症状..だるい、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色。

【その他】
  • めまい、ふらつき、立ちくらみ、血圧低下、動悸、頻脈
  • 胃の不快感、吐き気

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おくすり110番

注意! すべての副作用を掲載しているわけではありません。いつもと違う、「おかしいな」と感じたら早めに受診してください。
症状に合った薬が適正に処方され、また正しく使用するかぎり、重い副作用はめったに起こりません。まずは安心して、決められたとおりにご使用ください。